日本各地の優れた商品を発掘、改良し、国内外への販路拡大を支援する食のコンテスト「にっぽんの宝物」世界大会で、甘酒を出品した長崎県南島原市有家町の酒造業、吉田屋が最優秀賞を受賞した。
民間のイベント会社などでつくる「にっぽんの宝物事務局」が2016年から開いている。
8月にシンガポールであった世界大会には、ヨーグルトを手掛ける熊本県内の酪農業者ら、国内大会で上位だった4業者が出場。各食材が多様な国・地域の人たちに受け入れられやすい形として発信できるよう、現地リゾートホテルのシェフとコラボレーションした料理で競った。
吉田屋の甘酒は焼きホタテのソースとして使われ、代表社員の吉田嘉明さん(56)らがプレゼンテーション。甘酒の甘みを残しつつ、魚介や野菜のうまみを引き立たせるソースに仕上がっており、審査員から「良い形で進化し、全く新しいものが生まれた」と評価された。考案した現地シェフとチームで最優秀賞を受賞した。
吉田さんは14日、市役所で松本政博市長に受賞を報告。取材に「創業101年の伝統を守りながら改善を続け、甘酒の可能性を研究していきたい」と話した。