9月27日に発売されるプレイステーション4用ソフト『Assetto Corsa（アセットコルサ）アルティメット・エディション』。次世代レーシングシミュレーターとして話題の今作は、どれだけのポテンシャルを秘めているのだろうか。
このアセットコルサは2014年12月にPC向けで発売されたイタリア製のレースシミュレーター。日本国内のシミュレーターショップでも採用するところが増えているほか、F1ドライバーのキミ・ライコネンが自宅での練習で使用するなど、数多くあるレースシミュレーターのなかでも、高い評価を受けている。
2016年8月には海外向けではあるが、家庭用ゲーム機用に移植された。そんな家庭用ゲーム機向けのアセットコルサに有料コンテンツをすべて収録した完全版が、27日に発売されるアルティメット・エディションだ。
アセットコルサ最大の特徴は市販車からレースカーまで多くの車両が収録されている点。ランボルギーニ・ウラカンGT3やメルセデスAMG GT、フェラーリ488など最新のFIA-GT3マシンや2017年フェラーリF1のマシン、フェラーリSF70Hといったレーシングカーはもちろん、トヨタ・スープラやマツダRX-7、ニッサン・スカイラインGT-R（R34）などが収録されているのも、クルマ好きにはうれしいところ。
次世代レーシングシミュレーターと話題になっていることもあり、そのプレイフィールはリアルそのもの。ふだんレーシングゲームをプレイしている人でも、ピットアウト直後のタイヤが冷えた状態ではすぐにスピンしてしまうほどのシビアさだ。
ここまで本格的に作り込まれていると通常のゲームコントローラーではなく、専用のステアリングコントローラーでプレイしたくなるもの。ステアリングコントローラーでは、路面からのフィードバックやクルマの動きをより感じ取れ、さらに現実に近いフィーリングで遊ぶことができる。
ステアリングコントローラーがなくても、本作ではドライビングアシスト機能も充実しているのでご安心を。あらかじめ用意されている4つのアシストプロフィールから好みのものを選べるようになっており、プロフィールごとにトラクションコントロール、ABSなどが自動で設定される。ゲーム初心者のかたにはすべてのアシスト機能が作動する“ゲーマーモード”がおすすめだ。
そんなリアルなドライビングフィールも去ることながら、今作で特筆すべきは現実に近い高精細なグラフィックとエンジンなどのサウンドだろう。PC版の発売から4年が経とうとしている現在でも、アセットコルサが世界で評価されているのは、そのリアルなグラフィックとエンジンサウンドのおかげだと言える。
アセットコルサに収録されているF1マシン、フェラーリF2004をドライブすると、まるで実際のオンボード映像を見ているかのよう。また、走行している様子をリプレイで鑑賞すると、2004年のF1を見ているかのような錯覚を受けるほど。
エンジンやエキゾーストのサウンドもリアルに近く、またプレイする視点ごとにサウンドが変化する徹底ぶり。バードビューにすれば実際にサーキットで耳にするエキゾーストサウンドを、コクピット視点では唸るようなエンジン音を疑似体験できる。
収録コースも豊富で、ニュルブルクリンク、モンツァ、スパ・フランコルシャン、シルバーストン、ブランズハッチ、ラグナ・セカ、ムジェロといった実在サーキットはもちろん、広大なアメリカを舞台としたオリジナルコースや、峠道まで多種多様なコースが用意されている。その数は16のサーキット、33レイアウトに及ぶ。
そのなかで、モンツァやシルバーストンは1960年代の旧レイアウトも収録されており、ロータス・タイプ25、タイプ49、フェラーリ312といったいわゆる“葉巻型”のF1マシンで、1960年代のF1レースを再現するといったマニアックな遊び方も可能だ。
そして、アセットコルサには多彩なゲームモードが用意されている。さまざまなミッションをクリアしていくチャレンジモード、用意されたタイムアタックやレースをクリアしていくキャリアモードなども収録されており、やりこみ要素も充分。ゲームを楽しみながらドライビングテクニックを磨くことができる。
本来であれば高性能なゲーミング用PCが必要なほどハイスペックレースシミュレーターであるアセットコルサ。それを家庭用ゲーム機で手軽にプレイできるのはクルマ好きにはうれしい限り。プロドライバーも練習に使っているという本格シミュレーターをぜひ自宅で体感してほしい。
『Assetto Corsaアルティメット・エディション』は9月27日（木）に発売。対応機種はプレイステーション4で、希望小売価格は6400円（税抜）だ。
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