【MLB】大谷翔平、来季は打者専念もリハビリ併用でフル回転ならず? GM慎重と米紙

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

トミー・ジョン手術を受ければ投手復帰は2020年

 右肘靱帯に新たな損傷が判明しながら、指名打者として大活躍を続けているエンゼルス大谷翔平投手。精密検査の結果、靱帯再建手術(トミー・ジョン手術)が勧められていると球団が発表する中で、マイク・ソーシア監督は大谷の来季登板はないことを示唆している。トミー・ジョン手術を受けた場合、1年半のリハビリが必要となる一方、打者としては最短で半年間で復帰が可能となるという。

 地元メディアからは、大谷が今オフに手術を受けた場合、来季は開幕から指名打者としてフル回転を予想する声も上がっていたが、エンゼルスのビリー・エプラーGMは来季の打者・大谷の起用法に慎重論を唱えている。地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」が報じている。

 右肘の再検査で靭帯に新たな損傷が見つかった後、「打者・大谷」は凄まじい覚醒を続けている。3試合連続本塁打を含む大活躍で週間MVPを獲得。米メディアからはア・リーグ新人王の有力候補に挙げられている。

 今季終了後にトミー・ジョン手術を受け、2020年に投手として復帰する前に、2019年は打者1本に専念するという期待が、エンゼルスファンの間で高まっていた。だが、強化担当責任者でもあるエプラーGMからは慎重論が飛び出している。野手ならトミー・ジョン手術から最短で半年で戦線復帰を果たした例もあるが、大谷はそれには該当しないという見解を示している。

「彼ら(普通の野手)は時速100マイル(約161キロ)のボールを投げない。過去に前例がないことになる。全く独自なことなんだ」

 二刀流の道を突き進もうとする大谷。指名打者限定なら開幕には間に合う。だが、手術後には投手としてのリハビリも進める必要がある。打者としての復帰を急ぐよりも、投手としていかに万全に復帰するのか。そちらを優先する方針をエプラーGMは明らかにしている。

 豪快なバッティングでスラッガーとしてもファンを魅了している大谷。指名打者として1シーズン専念したら、一体どんな活躍を見せてくれるのか……。二刀流スターはまだ今後の肘に関する決断を明らかにしていないが、打者として来季を通した大爆発を願うファンの願いは叶わないかもしれない。(Full-Count編集部)

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