【平成の長崎】海から陸へ見事な連携 煮干しづくり本番 平成6(1994)年

 日本の伝統の味をつくり、消費者に根強い人気がある煮干しイリコの生産が西彼野母崎町で本格化、各加工場は今、製品化に追われている。
 現在、水揚げされているのは体長5、6センチのヒラゴと呼ばれるマイワシの子。まき網船団三統と約十隻のすくい網漁船が夕方出港し近海で操業。2時間もすると原料の小イワシを積んだ運搬船が帰港する。
 接岸した船から各加工場のフィッシュポンプでイワシを吸い上げ、バラと呼ばれるすのこに広げ、海水でよく洗浄、沸騰するタンクで煮た後、約一昼夜の火力乾燥で製品になる。
(平成6年5月12日付長崎新聞より)
  ◇   ◇   ◇
【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

乾燥したイワシのバラ返しに忙しい従業員ら=西彼野母崎町野母

© 株式会社長崎新聞社