被爆者が現場を巡って当時の惨状を市民に語る「原爆遺跡めぐり」が16日、長崎市大手1丁目の市立西浦上小一帯であり、市民約40人が長崎原爆の被害について理解を深めた。
長崎平和推進協会継承部会の原爆遺跡研修班が、被害の大きさや平和の大切さを市民に実感してもらおうと毎年開いている。
爆心地から約2キロの同市昭和町(現在の昭和3丁目)で被爆した山田一美さん(85)が同校体育館で、自らが通っていた西浦上国民学校や付近にあった長崎師範学校、三菱長崎造船所船型試験場の被害の様子を当時の写真を示しながら説明した。自らは自宅近くの神社にいたが、たまたま岩陰にいて助かり「ものすごい閃光(せんこう)と熱風に襲われた」と話した。
被爆した神社では、さっきまで一緒にいた男性のシャツが燃えていたり近くの家屋が燃えだしたりしていたと説明。当時、夏は浦上川で多くの子どもたちが泳いでいたとして「川に泳ぎに行った友達がやけどで何人も亡くなった」などと語った。参加者はメモを取りながら、説明に耳を傾けていた。
被爆者 現場で惨状伝える 遺跡めぐり 「ものすごい閃光と熱風」
- Published
- 2018/09/20 16:00 (JST)
- Updated
- 2018/12/11 12:22 (JST)
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