LEXUS TEAM WedsSport BANDOH 2018スーパーGT第6戦SUGO レースレポート

2018 AUTO BACS SUPER GT Round 6
『SUGO GT 300km RACE』

■開催日 予選9月15日(土) 決勝9月16日(日)
■開催地 スポーツランド菅生
■入場者数 予選1万2900人 決勝2万8500人

 SUPER GT 第6戦が宮城県のスポーツランド菅生で開催された。500マイルで悔しい思いをした19号車、昨年も予選はレクサス勢トップを獲得するが決勝は雨の中、スリックタイヤを履きギャンブルに出たが、魔物は味方してくれなかった。

 昨年のリベンジを誓い、宮城県スポーツランド菅生に到着した。予選では、一時赤旗中断とアタックをまだしてなかった19号車山下選手、しかし残り時間2分45秒で再開し渾身のアタックで7番手を獲得し、国本選手にバトンを渡した。国本選手は横浜ゴムと相性の良い菅生で渾身のアタックを見せ、6番手獲得。レクサス勢トップで予選を終えた。

 レースは序盤から熱い戦いが随所で見られ、若干ポジションを落としてしまう場面もあったが国本選手にバトンを渡し、タイヤマネージメントを上手く行い、残り20周を切ったところで、他車に追突され、スピン。その接触によりエンジンにダメージがあり、無念のリタイアとなり、今年も魔物との戦いに敗れてしまった。

■予選 9月15日(土)【6位】

□公式予選 天候:曇 | コース:ドライ | 気温/路面温度 Q1開始23度/25度、Q2開始23度/27度、Q2(GT500)開始23度/27度

 曇天の菅生サーキットは、今にも降り出しそうなコンディションのため、予選作戦が立てづらい状況となる。さらに今回のQ1予選は300クラスを2グループに分けての予選方式を採ったため、500クラスのQ1の予選時間が10分と短縮されたのもあり、どう予選の展開が進んでいくかが見ものだった。

 Q1アタッカーは山下選手。時折、青空が見えるまで天候が回復してきたQ1開始直後、39号車がコースインし、12号車が引き続き出た後、残り8分半で19号車がピットを出る。残り8分を切るあたりから各車コースインし、6分半には全車コースインとなる。山下選手はタイヤを暖めつつ、周回を重ね、残りの一発勝負に賭けていく。

 しかし、残り1分半で39号車がコースアウトしてクラッシュ。赤旗中断となってしまう。まだタイムを出せてない19号車は暫定11位(39号車タイム抹消の為)。

 午後3時13分に残り2分45秒にて再開。残り時間から1周のウォームアップからの1発勝負となる。すでに11秒台にてトップタイムを出している12号車以外の14台がコースイン。一発勝負でのタイム更新の争いにて、山下選手は19号車を1分11秒590で暫定7位に滑り込ませ、その後、そのタイムを上回る車が出なかった為、7位にてQ1を突破することとなった。

 バトンを受け取った国本選手はQ2でポールポジションを目指して爆走する。天候は回復していき、コースも完全に乾いてドライでのアタックとなる。10分間のQ2は、開始直後は静かに待つ各車も、9分前に12号車が出ると8分前に19号車がコースインし、各車徐々にアタックを開始していく。残り3分を切るあたりで各車ベストラップを出していく中、国本選手が残り1分で出した1分11秒122は暫定5位。その後、各車タイムアップを果たし、結果、19号車は6位との結果となりました。

 予選はQ2にて残り2分で立て続けにコースレコードを出したNSX勢の中で1分10秒248を出した100号車がポールポジションを獲得、以下12号車-8号車となりました。

■国本雄資選手コメント

 朝のフリー走行から持ち込んだ車とタイヤのチェックをおこなって、山下選手に替わったところぐらいで雨が降ってきてしまいました。予選はドライアップしていき、GT500は完璧なドライでQ1から走ることができました。

 山下選手は赤旗が出たり、フリー走行をドライで走れていない難しい状況の中で完璧な仕事をしてくれ、Q2に残ることができました。

 Q1の走行状況からQ2へ向けて攻めた車のセッティングにして前の車に追いつこうという作戦でアタックしたのですが、逆にピーキーになりすぎてしまいました。

 その中でミスなく自分の仕事をこなすことはでき、チャレンジしたことに悔いはないのですが、今回上位をNSXが占めており、タイム差も大きいので、予選で追いつくこと難しかったかなと思います。

 ただ決勝は300kmのレースで、菅生は荒れる展開が多いので、その中でしぶとく戦って、6位からすこしでも前に行けるように、表彰台、優勝目指してチーム一丸となり頑張ります。決勝も応援よろしくお願い致します。

■山下健太選手コメント

 自分はQ1のアタックをして、途中赤旗もあり難しい状況でしたが、なんとかQ2進出できました。Q2では国本選手が6番手を獲得してくれました。
 決勝の天候がまだわからないのですが、朝の練習の調子ですと、ドライもレインもそんなに悪くなさそうなので、どっちに転んでも上位を狙えると思います。勝てるようにがんばりますので、応援宜しく御願いします。

■坂東正敬監督コメント

 予選は6番手でレクサス勢ではトップだったのですが、ヨコハマ勢で2番手でした。

 ホンダ勢が速くて、僕らが想定していたタイムよりもポールポジションが速かったです。若干完敗の部分があるのですが、僕らはレースに向けたタイヤを選択しているというもありますので、明日晴れて少しでも路温が上がれば僕らにかなりチャンスあるかなと思っております

 Q1が山下、Q2が国本ということでアタックしたのですが、マシンとタイヤともう少しバランスが取れればもっと上位にいけたんじゃないかなと思っています。決勝ですからチーム一丸となって頑張りたいと思います。ピットとスタートに期待してください。

■決勝 9月16日(日)【リタイア】

□決勝レース 天候:晴 | コース:ドライ | 気温/路面温度 スタート:26度/37度 > 30周:28度/38度 > 60周:26度/33度

 秋の気配が見えていた週末だったが、天候は予想されていた下り坂とはならず、晴天となり、最高のレース日和となった。菅生の魔物はいつ、牙を剥くのか。

 恒例の警察車両が先頭のパレードラップが1周、フォーメーションラップが1周の後、81周先のゴールに見えるのはどのような景色か。

 スタートドライバーは山下選手。6番手からの追い上げに賭ける1周目は静かなスタートとなった。上位勢の順位は変わらず、各車等間隔で周回を重ねていく。5周目に、4位を走っていた17号車がコースアウトしてその横を19号車がパスして順位を一つ上げた。

 その後、GT300との処理などで前との差が縮まらない中、20周目には38号車、21周目には24号車にパスされ、7位に後退してしまった。

 32周目に早めのピットイン、国本選手にドライバーチェンジして暫定11位でコース復帰となる。40周目で39号車以外ピット作業を行い、19号車は暫定8位。後ろから9位の23号車がピタリと付くが、国本選手は巧みにブロックして押さえ込む。しかし、43周目、メインストレートで横に並ばれると、1コーナーにてパスされ、暫定9位になってしまった。

 ピットに入っておらず暫定トップだった39号車が48周目に入ったため、19号車の順位は8位に。しかし、51周目には後ろの36号車が追いついて来て、19号車に襲いかかってきた。国本選手は巧みなドライビングで順位を死守する。56周目にはそこへ3号車も加わり、8位争いが激しくなる。

 57周目に3号車が36号車をパスして9位に上がり、19号車に襲いかかり、60周目の最終コーナーでパスされ、9位へと順位をさげてしまう。そこへ10位に後退していた36号車が再び真後ろへ張り付いてきた。

 レースはさらに激しさを増すが、62周目に19号車は36号車との9位争いにて、36号車が19号車に接触、その接触によりコースアウトしてしまう。接触の際にオイルポンプが破損し、オイルが漏れ、ブレーキダクトに引火してしまった。

 コースに戻ることはできたが、63周目にエキゾーストから白煙が出てペースダウン。そのまま64周目にピットに入ったが、ファイヤーステーションで止まってしまった。ドライバーが降り、消火活動に入り、車はそこで息絶えてしまった。

 レースは、予選トップの100号車が先頭をキープしたままレースが展開されたが、70周目にクラッシュ車輌が発生してセーフティカーが入り、タイム差が無くなった段階で、そのまま残り6周のスプリントレースにて、2台の車のコースアウトでイエロー区間がある中、100号車と8号車との激しい争いを制した100号車がポールトゥウィンで勝利。以下、8号車-12号車となりました。

 残念な結果となりましたが、前を向き、次戦には悔しさをバネに表彰台を目指して爆走していきます。皆様の応援、誠にありがとうございました。

■国本雄資選手コメント

 リタイアに終わってしまい、とても残念ですし反省しています。

 週末を通してグリップ不足を感じていて、チームと考えながら改善を試みてやっていきました。予選では6位でまずまずの結果でしたが、レースではタイヤのピークが過ぎたあたりからペースが悪く、順位を守ることができませんでした。

 菅生は相性の良いサーキットだっただけに、悔しい結果となってしまいました。不調の原因を見つけて、残り2戦に良い方向に向かえるように頑張っていきます。応援ありがとうございました。

■山下健太選手コメント

 6位からスタートをしましたが、基本的なレースペースが厳しく、ピットに入るまで後続に攻められ続け、終始防戦一方となってしまいました。抜かれないようにと思って走っていましたが、2台に抜かれてしまい残念です。

 次戦APまでの間にテストもあるので、活躍できるように頑張っていきます。ご声援ありがとうございました!

■坂東正敬監督コメント

 非常に残念です。応援してくれているファン、並びにスポンサー様、すみませんでした。

 今年も魔物にやられてしまいました。菅生ではタイヤとの相性が良いのですがGT500になってからチームとの相性がよくありません。すみません。予選は他車が速かったですが、まだ納得できる範囲とタイムでした。

 タイヤのポテンシャルは感じていたのですが、上手くセットアップが行きませんでした。その辛い状況の中で二人は頑張ってくれたと思っています。

 接触さえなければSCが入った段階でタイヤのグリップは復活すると思っていたので、予選順位より良い結果は出たと思っています。

 流れが悪いので、ここでチーム内の改革をし、残り2戦を全開で戦えるように今から行動します。

 TRDさんにもご迷惑をお掛けした分、AP、MOTEGIは表彰台に乗りたいと思います。今後とも応援宜しくお願いします。

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