【平成の長崎】長崎の年末年始 ビデオ派増える 平成6(1994)年

 年末年始は家でビデオを見て過ごす人が増加。長崎市築町のレンタルビデオ店、AVステーションクラブ「遊ING」では貸し出し中のフィルムケースでぎっしり。例年12月は貸し出しが増える傾向だが、同店では今月は3年前の12月の約2倍。昨年12月に比べても約4割売り上げを伸ばしているという。
 約1万6000本のビデオをそろえる同店の会員は約2万5000人。会員の6割が女性で特に20代が多い。21日付の人気ベスト3は父と子の心温まるファミリーコメディー「ミセス・ダウト」、エイズをテーマにしたヒューマンドラマ「フィラデルフィア」、ラブロマンス「わかれ路」。
 このほか、スピルバーグ監督の「ジュラシックパーク」やディズニーアニメ「アラジン」など、今年は軽いタッチの恋愛物や現実とかけ離れた夢のある洋画が人気という。
 特に今月はまとめて借りていく人が多く、最高限度の10本を借りる人も。景気が冷え込む中、暖かい家の中で、夢のあるビデオの一つでも見ようと考える人が増えているようだ。
(平成6年12月30日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

貸し出し中で空になったフィルムケースが多いレンタルビデオ店=長崎市築町

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