現在ラ・リーガ4連勝で首位に立っているバルセロナは、UEFAチャンピオンズリーググループステージ第1戦でもPSV相手に勝利を収めた。その得点力は相変わらずだが、驚くべきはそのミドルレンジからの決定率である。
バルサといえばショートパスを駆使した巧みな連係でゴール前まで進入していく印象だが、近年によりタイトにディフェンスラインを敷いてくる相手に対し、新たな武器を身に着けたようだ。エルネスト・バルベルデ体制2年目である今シーズンのバルサは、ペナルティエリア外からのシュートが格段に増加した。公式戦6試合で20挙げているゴールの内、ミドルレンジからの得点は4に達している。その内訳はリオネル・メッシのFKでの2ゴール、そしてウスマンヌ・デンベレがミサイルの如く打ち抜いた2ゴール。全ゴールの20%を占める割合だ。
20%という数字は、近年のバルサで最も高い成績だ。2009-10シーズンでベップ・グアルディオラ監督時代に17%(128ゴール中22ゴール)を出したのが最高で、3年前のルイス・エンリケ監督の時には8%にも満たなかった。しかしバルベルデ監督就任から傾向が変わっていき、CLのPSV戦では実に6人もの選手がミドルシュートを試みた。2018年から"ミドルの魔術師”フィリッペ・コウチーニョが今季からフルシーズンを戦うことでミドル決定率はさらに上がっていくことになりそうだ。