メクル第308号 「浦安の舞」披露 長崎・神浦神社

 長崎市神浦(こうのうら)江川(えがわ)町の神浦神社で15、16日に行われた秋の大祭で、神事に欠かせない「浦安(うらやす)の舞(まい)」を神浦地区の女子小中学生が見事に披露(ひろう)しました。
 200年以上の歴史をもつ伝統(でんとう)の祭りです。市立黒崎(くろさき)中の1、2年生4人と市立神浦小6年の2人が緋(ひ)色のはかまをはき、頭に花かんざしをさして薄化粧(うすげしょう)。これまで何度か経験(けいけん)したことのあるメンバーもいます。指導(しどう)する沖島(おきしま)クミ子(こ)さん(75)によると、神様の前で奉納(ほうのう)する舞なので、厳(おごそ)かな雰囲気(ふんいき)の中、視線(しせん)を落とし、静かな立ち居振(いふ)る舞(ま)いをすることが大切なのだそうです。
 稽古(けいこ)は約3週間。中学生は部活動や駅伝大会の練習後にかけ付けました。そのかいあって、本番ではそれぞれの手や足の動きがよく合いました。
 中学1年の大串真央(おおくしまお)さん(13)は「大きなミスなく、みんなとていねいに合わせられた」と満足そう。「美しい舞を意識(いしき)した」のは中学2年の一瀬美緒(いちのせみお)さん(14)。「地区の子どもは少なくなっているけど、受けつがれてきた伝統が次につながるよう、しっかり舞えた」と話していました。

「浦安の舞」を披露する中学生=長崎市神浦江川町、神浦神社

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