求む団地活性化の担い手 神奈川県公社、空き店舗入居募集

 神奈川県住宅供給公社は、居住者の高齢化が進んでいる相武台団地(相模原市南区)を活性化させるプロジェクトとして、同団地商店街の空き店舗に入居する2店舗を募集している。店を経営するだけでなく、商店街広場でのイベント開催など商店街や団地の活性化に取り組んでくれる人を求めている。

 相武台団地は同公社が昭和40年代に開発した大規模な団地。4~5階建ての集合住宅で賃貸448戸、分譲2083戸の計2531戸。約4250人が住んでいる。公社によると、開発からほぼ半世紀がたち、団地内の高齢化率(65歳以上)は47・3%と、同市内平均の約25%に比べて極めて高くなっている。団地内には大型店1店と個人店舗12区画の商店街があるが、3年前の2015年時点で個人店舗の半数となる6店が閉まっていた。

 このため同公社では15年度から、商店街に新店舗を迎え、団地活性化に結び付けてもらおうと「相武台団地商店街グリーンラウンジ・プロジェクト」をスタート。初年度にカフェ、翌年度には学童保育、3年目の昨年度は美容サロンと親子で楽しめる菓子店の計4店が入居。入居店舗が中心になってハワイアンフェスタなどが開かれるようになった。

 今回募集する区画は1階が店舗、2階が住宅。2店舗のうち、5号店舗は1、2階計112平方メートルで月額賃料7万9218円~、9号店舗は計83平方メートルで5万6160円~。締め切りは設けず、書類審査と店舗の提案内容によって決める。「通常の店舗運営だけでなく、商店街広場など団地内の資産を活用したり、既存店舗と連携したりしてイベントなど活性化に役立つ取り組みを行い、SNS(会員制交流サイト)などを使って外部への情報発信ができる人」を求めている。問い合わせは、同公社団地再生課電話045(651)1957。

入居店舗が中心になって開かれるようになったハワイアンライブ=相模原市南区の相武台団地(県住宅供給公社提供)

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