「いすゞ117クーペ」藤沢に里帰り 誕生50年記念行事

 1968年に発売され、優美で流麗なスタイリングが人気を集めた「いすゞ117クーペ」が24日、生誕地の同社藤沢工場(神奈川県藤沢市土棚)に里帰りした。全国の愛好家でつくるオーナーズクラブによる50周年記念行事の一環で、工場隣の展示交流施設いすゞプラザ駐車場に約50台が集結した。

 117クーペは、イタリアの著名な工業デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロが手掛けた4人乗りの2ドア高級車。同工場で生産され、68年12月から81年3月までに約8万6千台が販売された。

 同クラブ関東支部長の田中兼貴さん(56)によると、状態のよい中古車は500万円以上。愛好家の間で長く大切に乗り継がれ、現在でも約2300台がナンバー登録されて実働しているという。

 「文化財を保管している気持ち」と田中さん。この日、大磯町で行われた記念行事の後、「感謝の気持ちを示す場」として集まった。

 愛知県豊田市から駆け付けたオーナー歴10年の長江久和さん(64)は「学生のころ憧れた車。初期型のハンドメードで造られたリアの丸みがなんとも言えない」と話し、仲間と愛車談議に花を咲かせていた。

生誕の地に里帰りした117クーペ=いすゞプラザ(画像の一部加工しています)

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