「ゴルゴ13」50周年 川崎で特別展開催

 孤高の狙撃手を描いた人気劇画「ゴルゴ13」の連載50周年記念特別展「さいとう・たかを ゴルゴ13」が川崎市中原区の市市民ミュージアムで開かれている。初公開となる原画や絵を描くための参考としたモデルガンも展示され、「ゴルゴとさいとうさんのすべて」(同館担当者)が紹介されている。11月30日まで。

 漫画家のさいとう・たかをさんが「ビッグコミック」で「ゴルゴ13」の連載を開始したのは1968年11月。本名や国籍などすべて不詳ながら、任務遂行の姿勢や信条などが読者の心を捉え、根強いファンを獲得。総発行部数は2億部を突破し、コミック界の連載最長記録を更新中だ。

 特別展では、原画60点を含む資料511点でゴルゴの人物像やエピソードの軌跡などを紹介。愛用している葉巻やせっけん、ブリーフから女性遍歴まで知ることができる。愛用している銃のモデルガンや、さいとうさんの仕事場も再現している。「原画では、出版されたときにはカットされた、幻の扉絵、作品の特色であるホワイトの使い方が分かるものも並べました」と同館の誉田あゆみ学芸員。

 21日の開会式にはさいとうさんも登場し、「50年もやっているのは奇跡に近い。仕事ばかりしていて60時間寝ずに描きっぱなしということもあった。作品は読者のものであり、雑誌社のおかげでもあり、感謝しています」とあいさつした。

 月曜休館(ただし10月8日は開館で、9月25日と10月9日は休館)。一般1200円、65歳以上・大学生・高校生千円、中学生以下無料。アニメーションの上映(9月30日、有料)やさいとうさんのサイン会(11月3日)なども行われる。問い合わせは同館電話044(754)4500。

貴重な原画などが並ぶ連載50周年記念特別展「さいとう・たかを ゴルゴ13」=川崎市市民ミュージアム

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