高校生向け体験イベント「ものづくり学校祭」 竹原鉄工所と阿部鋼材が出展

 北海道地区Hグレードファブリケーターの竹原鉄工所(本社・札幌市東区、社長・竹原慎雅氏)と鋼材の切断・加工を手掛ける阿部鋼材(本社・札幌市西区、社長・阿部大祐氏)はこのほど、札幌市内で開催された高校生向け体験イベント「ものづくり学校祭2018」に共同で出展し、高校生に〝ものづくりの楽しさ・やりがい〟や〝キラリと光る市内ものづくり企業〟の魅力を発信した。

 この体験イベントは、人手不足が企業の大きな課題となっていることを踏まえて、市内ものづくり企業への将来的な入職促進を目的に、昨年から札幌市の主催で開催しているもの。

 今年は北海道胆振東部地震の発生直後にもかかわらず2日間の期間中3863人の高校生と教員や保護者などが参加。地震により出展を急きょ中止した企業や団体も多かったが、参加者はものづくり体験を通じてものづくりという仕事や地元企業の魅力に触れた。

 共同で出展した竹原鉄工所と阿部鋼材のブースでは製品模型やパネルで企業や業務内容を紹介したほか、高校生がステンレス鋼板をローラーで丸く巻き、ティグ溶接でつなぎ合わせてペンスタンドづくりに挑戦し、金属加工によるものづくりを体験した。また、予想以上に反響が高く、用意していた2日間で70個分の材料が、初日でなくなり追加で材料を用意。体験した高校生も6対4の割合で女子生徒の割合が高く、小樽市内の高校に通う男子生徒(高2)は「溶接は、始めは怖かったが楽しくできた」と顔をほころばせていた。

 両社はこれまでにも学生や教員を始めとした工場見学の受け入れや出前授業などを積極的に行い、ものづくりの魅力や自社の業務を紹介・発信してきた。今回のイベント参加に際しても、竹原社長は「ものづくりの魅力を伝えることを目的に参加した。実用的なペンスタンドづくりを通じてものづくりに対して高校生に興味を持ってもらえれば」、阿部社長は「高校生はものづくりの仕事に触れる機会が少ない。このような機会を通じて実際に体験し、ものづくりを知ってもらいたい」とそれぞれ思いを語り、ペンスタンドづくりに挑戦する高校生達の姿を温かく見つめていた。

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