【平成の長崎】街頭テレビで応援 拍手やまず 長崎北陽台 準V 平成7(1995)年

 第74回全国高校ラグビー大会最終日は1月7日、花園ラグビー場で決勝があり、長崎県代表の長崎北陽台は、善戦及ばず、神奈川代表の相模台工に12-27で敗れ、惜しくも県勢悲願の初優勝はならなかった。

 「夢をありがとう」ー長崎県勢25年ぶりの決勝進出を果たし、名門・相模台工を最後の最後まで苦しめた北陽台ラグビー部の気迫あふれるプレーに長崎市の商店街や地元長与町は大いに沸いた。
 浜市アーケード(長崎市浜町)のテレビ前には約300人の買い物客が駆け付け懸命の応援。
 後半開始9分、高校日本代表候補の切り札、山口大輔選手が迫撃のトライを決めると応援も最高潮。「いけるぞ!」という掛け声が飛び交い拍手喝采。
 力を振り絞り最後の攻撃を試みるフィフティーン。応援する人々は画面にくぎ付け。しかしノーサイドを告げる無情のホイッスル。
 「選手たちの活躍を県民として誇りに思う」「強豪相手に傷だらけでよくここまでやった。彼らの頑張りは大人にも励みになる」
 アーケードにはフィフティーンの健闘をたたえる盛大な拍手がいつまでも鳴り響いた。

(平成7年1月8日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

北陽台フィフティーンの気迫あふれるプレーに惜しみない拍手を送る買い物客ら=長崎市浜町

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