広島また足踏み、M1のままも…26日から直接対決、丸「勝って決まるのが理想」

広島・緒方孝市監督【写真:荒川祐史】

2日連続で3連覇持ち越し、緒方監督は疲労隠せず「また明日、頑張って勝ちましょう」

 広島は25日、マツダスタジアムで行われたDeNA戦に3-5で敗れ、球団史上初のリーグ3連覇はまたもお預けとなった。前日と同様に敗戦が決まった後、ナゴヤドームの結果待ちとなったが、2位ヤクルトが中日の延長戦を制し、マジック「1」は減ることはなかった。球場の大型ビジョンでの中継が終わり、ベンチ裏に引き上げてきた緒方監督は「残念です。また明日、しっかりやるだけ」と元気がなかった。

 9回2死から坂口のタイムリーによるヤクルトの土壇場での同点劇と、フランスアがロペスに決勝本塁打を打たれた8回の悲劇は、ほとんど同時刻に起こっていた。カープファンの悲鳴は、そのままため息に変わり、27年ぶりの地元胴上げはまたも持ち越しとなった。

 緒方監督が「やっている野球は全然、問題ない。粘り強く戦えている」とコメントしたように、先発の中村祐が先制を許したが、丸の2試合連続の38号2ランなどで一度は同点に追いついた。3安打猛打賞の丸は「いい内容の打席が多かった。自分ができることをやるしかないが、また明日も継続していきたい」と復調に手応えを感じているようで、「自分たちが勝って(優勝が)決まるのが理想。明日からは勝たないことには決まらないので、目の前の試合を戦うだけ」と、26日からの2位東京ヤクルトとの直接対決に向けて必勝を期した。

 先発の中村祐が5回で降板し、6回から一岡を投入したことにより、前倒しの形で7回から登板したフランスアが回またぎとなった8回に打たれた。継投策の意図やスタメン復帰した安部の話題など、報道陣は指揮官に意図を質問しようと試みたが、緒方監督はそれを遮るように「また明日、頑張って勝ちましょう」と疲労を隠せない様子で、自ら会見を切り上げた。(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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