サッカー界の新井さん!ファンに愛される5人の「背番号25」

プロ野球は26日、広島東洋カープが球団史上初のセ・リーグ3連覇を達成した。

そのカープは41歳のチーム最年長、新井貴浩が今シーズン限りでの現役引退を表明しているが、後輩やファンから「新井さん」と慕われた彼の背にはいつも「25」があった。

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サッカー界においても、チェルシーのレジェンドとなったジャンフランコ・ゾラや、セルティック時代にMVPを獲得しグラスゴーのアイドルとなった中村俊輔など、背番号25の選手がファンやサポーターに愛された好例が存在する。

ここでは、背番号25が代名詞ともなっている、サポーターから愛される国内外の現役選手5人を紹介しよう。

菅井直樹(ベガルタ仙台)

Jリーグで背番号25といえば、まずはこの選手を挙げない訳にはいかないだろう。

2003年のプロ入りからベガルタ一筋、背番号も16年間にわたって25番を付け続けているチーム最古参の菅井直樹だ。

MF登録だが、メインのポジションは右サイドバック。一般的に、攻撃的なサイドバックといえばクロスやチャンスメークが売りだが、彼の最大の魅力は得点力である。

2011年のJ1リーグでは、7ゴールというサイドバックの域を超えた決定力で攻守両面に渡ってチームに貢献。東日本大震災で甚大な被害を受けた仙台に希望をもたらす存在となった。

遠藤康(鹿島アントラーズ)

アントラーズ一筋12年目となったJリーグ屈指のレフティーも、ルーキーイヤーの2007年からずっと背番号25である。

若くしてレギュラーポジションをつかんだ彼も今年で30歳。キャプテンマークを巻いて出場する機会も多く、すっかり風格が増してきた印象だ。

近年はボランチで出場することもあるが、中盤の右サイドからパスやシュートで得点に絡むプレーが最も得意とするスタイルであり、攻撃の中心としての存在感は168cmという身長を感じさせない大きさがある。

アントラーズでは小笠原満男と曽ケ端準という二人のレジェンドが今なお健在だが、遠藤がチームを牽引してタイトルの数を増やすことができれば、いずれは彼等の域に達する存在となれるだろう。

アントニオ・バレンシア(マンチェスター・ユナイテッド)

今夏、引退したマイケル・キャリックの後を継いでマンチェスター・ユナイテッドの新キャプテンとなったエクアドル代表の重鎮。

ユナイテッドには2009-10シーズンに加入し、右サイドのスペシャリストとして背番号25のアタッカーは攻撃に欠かせない存在となった。

その安定感と献身的なプレーが評価され、2012-13シーズンにはユナイテッドのエースナンバーでもある7番を託された。だが、彼にエースナンバーは荷が重かったことと背番号25への愛着を理由に、わずか1シーズンで背番号を元に戻したというエピソードもある。

現在は中盤から下がって右サイドバックとして出場することが多くなり、ポジションもMF登録ではなくDF登録となっている。

ペペ・レイナ(ミラン)

バルセロナでのデビューを皮切りに、ビジャレアル、リヴァプール、ナポリ、バイエルンと渡り歩き、今夏にナポリからミランへ移籍した大ベテラン。

ヨーロッパの4大リーグ全てでプレーした唯一のゴールキーパーでもあり、ヨーロッパサッカー界きってのムードメーカー的存在としても知られている。

今シーズンは、ヨーロッパリーグのF91デュドランジュ戦で公式戦初出場。セリエAではジャンルイジ・ドンナルンマの控えという立場だが、彼が成長するための環境という点でもレイナの存在はプラスになるに違いない。

そんな36歳のGKは、ビジャレアルに移籍した2002-03シーズン以降、バイエルンに在籍した2014-15シーズンを除く全てのシーズンで背番号は25を着用している。

トーマス・ミュラー(バイエルン)

前述のペペ・レイナがバイエルンに在籍していた2014-15シーズン、背番号はお馴染みの25ではなく23だった。それは、トーマス・ミュラーという背番号25のバンディエラの存在があったからに他ならない。

現在レアル・マドリードで活躍中のトニ・クロースや2015年までバイエルンでプレーしたシュヴァインシュタイガーのように、バイエルンでは生え抜き選手が背番号を変えずにプレーし続けるのがもはや伝統となっており、ミュラーも背番号を変えることなくトップチームで11シーズン目を迎えている。

攻撃的なポジションならどこでも自在にこなしてしまう信頼度と大舞台で実力を発揮できるメンタルの強さが、サポーターから絶大な人気を誇る理由だ。

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