神奈川の聖火リレー「くまなく回るのは不可能」 県議会で知事答弁

 2020年東京五輪の聖火リレーでのルート案について、神奈川県の黒岩祐治知事は26日、「県内をくまなく回ることは不可能」との認識を示した。

 セーリング、野球・ソフトボール、サッカー、自転車ロードレースの会場となる県内は、同年6月29日から7月1日までの3日間が割り当てられており、山梨から受け取り千葉に引き継ぐ形。具体的なコースは今年6月に立ち上げた実行委員会が年内にも策定し、五輪組織委員会に提出する。

 ただ、1964年の東京五輪のように複数のルートを併走できず、1区間を13~14人でつなぐよう規定。さらに、1日の区間数は6区間程度とされ、原則午前10時から午後7時までとされている。

 知事はそうした制約上、県内全市町村をつなぐことは困難であるとし、「神奈川の魅力を効果的に発信することができるルートとなるよう工夫する」と強調。県内開催競技への関心を高めるとともに、神奈川の自然や歴史、文化、都市のにぎわいなどを実感できることが重要であるとした。

 聖火リレーは47都道府県を巡り、都内は開会式がある7月24日までの直前15日間。その他の道府県は2~3日が割り振られている。

 26日の県議会本会議で、市川和広氏(自民党)の一般質問に答えた。

神奈川県庁

© 株式会社神奈川新聞社