壱岐限定の漫画・カルチャー誌「COZIKI」創刊

 長崎県・壱岐の島内でしか買えない漫画・カルチャー誌「COZIKI(コジキ)」(ライスプレス出版)が創刊された。日本最古の歴史書とされる「古事記」をモチーフに、国産(くにう)み神話で5番目に誕生した島として登場する壱岐の魅力が詰め込まれている。壱岐市観光商工課の中村勇貴さん(32)は「島に来てもらい、本に出てくる場所を聖地巡礼のように巡ってもらえたらうれしい」と、観光客増に期待をかける。
 B5判164ページ。表紙は手塚治虫さんの名作「火の鳥」をコラージュアーティストの河村康輔さんがコラージュ作品に仕上げた。藤沢とおるさんは代表作「GTO」に登場する「内山田教頭」を主人公に描いた漫画を掲載。ファイナルファンタジーなどで知られるイラストレーター、天野喜孝さんが作品を描き下ろした。写真家の藤代冥砂さんが撮影した「#壱岐ガール」など、計15人の作品が収められている。
 「COZIKI」は英語のBecauseを表す「COZ」と壱岐の「IKI」を掛け合わせた造語で、市などが3月に始動したプロジェクトの一環。古事記に関する作品を壱岐で発売する意味を示している。多くのアーティストが壱岐を訪れて創作しており、作品中に島内の景観がふんだんに盛り込まれている。
 29日現在、市内の港3カ所にある観光案内所や市立一支国博物館など、8カ所で販売している。同書は税抜き1200円。9月と3月の年2回刊行予定。

創刊された「COZIKI」=壱岐市、郷ノ浦港観光案内所

© 株式会社長崎新聞社