台風24号 非常に強い勢力を維持し四国~紀伊半島上陸へ 記録的な暴風・高潮に警戒

30日午前11時の台風24号の推定位置と進路予想。

 非常に強い台風24号は、30日(日)午前11時現在、九州南部に最も接近している。このあとも非常に強い勢力を維持したまま四国または紀伊半島に上陸する見込み。10月1日(月)にかけて、西日本から北日本の広い範囲で猛烈な風や猛烈なしけとなりそうだ。暴風や高波、大雨、高潮に厳重な警戒が必要となる。

 非常に強い台風24号は、30日午前11時には、宮崎市の南南東約70kmにあって、1時間に約45キロの速さで北東へ進んでいるとみられる。中心の気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大瞬間風速は60メートルで、暴風域を伴っている。

30日午後6時に予想される雨と風。

 台風は非常に強い勢力を維持したまま30日(日)夕方から夜のはじめ頃にかけて四国から紀伊半島に上陸する見込み。その後も台風は速度を速めながら北東に進み、10月1日(月)にかけて東日本や北日本にかなり接近・通過する予想だ。
  また、西日本から関東南岸に前線がのびており、前線は30日(日)は西日本や東日本を北上し、10月1日(月)は北日本まで北上する見込み。

<暴風・高波>紀伊半島から東日本太平洋側では記録的な暴風となるおそれ

風と波の予想。

 九州南部は台風の暴風域に入っていて、猛烈な風や猛烈なしけとなっている。
 30日(日)から10月1日(月)は西日本から北日本でも非常に強い風や猛烈な風が吹き、海は大しけとなり、西日本と東日本の太平洋側の海は猛烈なしけとなる見込み。沖縄・奄美でも30日(日)は大しけが続きそうだ。

 特に、台風の進行方向の右側にあたる紀伊半島から東日本太平洋側では、記録的な暴風となるおそれがある。暴風やうねりを伴った高波に厳重に警戒な警戒が必要だ。

<大雨・雷・突風>

台風24号と前線による大雨の予想。

 台風本体の雨雲がかかっている九州南部では猛烈な雨が降っている。台風周辺や前線付近では大気の状態が非常に不安定になっていて、活動が活発な前線や台風本体の雨雲の影響で、10月1日(月)にかけて西日本から北日本では雷を伴った非常に激しい雨や猛烈な雨が降り、大雨となる見込み。土砂災害、低地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重な警戒が必要だ。

 また、台風周辺だけでなく台風から離れた地域でも落雷や竜巻などの激しい突風に注意が必要で、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努める必要がある。

<高潮>伊勢湾台風に匹敵する高潮のおそれ

 台風の接近・通過に伴い、西日本から北日本では、10月1日(月)にかけて高潮となる所がある見込み。特に東海では、昭和34年の伊勢湾台風で観測した過去最高潮位に匹敵する記録的な高潮となるおそれがある。

▼予想される最高潮位(高い所で)
 東海 標高 3.9メートル
 近畿 標高 2.5メートル
 四国 標高 2.0メートル
 中国 標高 1.8メートル

 海岸や河口付近では高潮による浸水に厳重な警戒が必要だ。なお、潮位が堤防を越えなくても、潮位が高い中で高波があると波が海岸堤防を越えて浸水するおそれもある。高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水などにも厳重な警戒が必要となる。

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