畑一面に純白の花 対馬で対州そば満開

 長崎県対馬市内各地で純白の対州そばの花が満開となり、秋の田園風景を彩っている。

 JA対馬によると、対州そばは縄文時代後期、そば原産地の中国から対馬に伝わったとされる。実は小粒で香り高く、コシが強いのが特徴。離島のため、他品種のソバと交雑せず原種に近い特徴が保存されてきたとみられ、今年、農林水産省の「地理的表示(GI)保護制度」に登録された。

 栽培面積は約85ヘクタールで、種はお盆前後にまかれ、11月中に収穫期を迎える。このうち、対馬市美津島町玉調では、ソバの花が畑一面を白く覆い、赤いヒガンバナや濃緑の森に映えていた。

 JA対馬営農部の担当者は「今年は順調に育っており、このまま収穫期を迎えると30トンほどの収穫になりそう。12月には、島内で新そばが出回る」と話している。

赤いヒガンバナや、濃緑の森に映えるソバの白い花=対馬市美津島町玉調

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