【台風24号】横浜11区71人、避難所で一夜 電線に自転車宙づり

 台風24号の影響で大雨や強風となった横浜市内では2人がけがを負ったほか、住宅街や港湾施設などで被害や影響が相次いだ。市と全区は災害対策警戒本部を設置。最大で50カ所の避難所を設け、11区で45世帯71人が身を寄せ不安な一夜を過ごした。

 市危機管理室のまとめでは、同市西区みなとみらい4丁目で70代男性が強風で転倒し右足を骨折。神奈川区羽沢南4丁目ではバイク走行時に転倒した20代男性が左足にけがを負った。屋根やガラスの破損など住宅被害も138件発生した。

 倒木被害は79件に上った。戸塚署などによると、戸塚区品濃町で街路樹1本が根元から折れ、歩行者用信号機などを巻き込み道路をふさいだ。神奈川区内では、風に飛ばされたとみられる自転車が地上約5メートルの電線に宙づり状態に。自転車を所有する男性会社員(21)によると、アパート3階の自室前の廊下にカバーを掛けて置いていた。

 横浜港内の施設でも影響が出た。市港湾局によると、鶴見区大黒ふ頭の横浜港国際流通センターの屋上ではコンテナトレーラー2台がコンテナごと横転。同センター内の倉庫から大型機械用の梱包(こんぽう)資材が飛ばされ、近くのフェンスを倒した。

 クルーズ客船「セレブリティ・ミレニアム」は1日夕、1日遅れで横浜港大さん橋国際客船ターミナルを出港した。9月30日に同船に避難勧告が出たことで外国人客ら約2千人は乗船できず、都内などのホテルに急きょ宿泊した。

台風24号の影響で大きな板が飛び、なぎ倒されたフェンスを調べる関係者ら=1日午前9時半ごろ、横浜港大黒ふ頭

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