ザ・スリッツとL7のドキュメンタリー映画が共に12月15日(土)公開決定!

女性バンド2組のドキュメンタリー映画が同時期に日本で公開されることが決定した。

世界初の女性のみのパンクロック・グループ、スリッツの歴史を網羅、本作の制作中に癌でボーカルのアリ・アップが亡くなるまでを追ったドキュメンタリー映画『ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード』。

そして、アメリカ、ロサンゼルスの女性4人組ロック・バンド、L7の歴史を網羅した新作ドキュメンタリー映画『L7:プリテンド・ウィ・アー・デッド』。

音楽史にその名を刻んだ女性のみのロック・バンドのドキュメンタリー映画2作が、12月15日(土)より新宿シネマカリテにて上映される。

『ザ・スリッツ:ヒア・トゥ・ビー・ハード』は、70年代中頃のスリッツ結成時から、解散以後のメンバー個々のストーリー、2005年の再結成、そして2010年、本作の制作中に癌でボーカルのアリ・アップが亡くなるまでを追ったドキュメンタリー映画。

アーカイブ映像や初めて公となる写真の数々、メンバーの証言やファン、スリッツに影響を受けてきた面々のインタビューで構成された本作。

インタビューはスリッツの多くのメンバーたちのほか、ROXY CLUBのDJでありパンクドキュメンタリー作家のドン・レッツ、アルバム『CUT』のプロデューサーであるデニス・ボーヴェル、ポール・クック(THE SEX PISTOLS)、ジーナ・バーチ(THE RAINCOATS)、アリソン・ウルフ(BRATMOBILE)など多岐にわたり、スリッツが如何に進化し、世界中の人々に影響を与えていったかを描いている。

監督は2011年のデビュー作であるKARPのドキュメンタリー映画『Kill All Redneck Pricks: A Documentary Film about a Band Called KARP』のウィリアム・E・バッジリー。

「私は人に好かれようと思ってここにいるのではない。私は人に聴いてもらうためにここにいるの」──アリ・アップ(スリッツ)

「これは超低予算の中、情熱だけで作られた作品。この映画は正直で残忍で、生々しいエモーションに満ちている」──テッサ・ポリット(スリッツ)

『L7:プリテンド・ウィ・アー・デッド』は、1985年から2001年まで活動していたL7の歴史を網羅したドキュメンタリー映画。

1985年の結成時のエピソードから<グランジの女王>に上りつめた時代、そして2001年の解散まで、多くの未発表映像とともに完全にメンバーの視点でそのキャリアを描いていく。

アメリカのパンク/ハードコアシーンから出てきたL7はエピタフレコードからファースト・アルバムを発売後、グランジ/オルタナ・ムーブメントの象徴であるサブポップからセカンド・アルバムを発売、サード・アルバムからはワーナー傘下のスラッシュレコードでメジャーに進出。ヘヴィでノイジーなギターを軸にした陰鬱なサウンドで一部メタル界からも支持を集めたほか、ニルヴァーナやレッド・ホット・チリ・ペッパーズとのツアー、94年のロラパルーザではビースティ・ボーイズやグリーン・デイらとメインステージを務めるなど、オルタナ・バンドの代表格的な存在感を示した。

また、ジョン・ウォーターズ監督のリクエストにより映画『シリアル・ママ』に出演、映画『ナチュラル・ボーン・キラーズ』『タンクガール』などにも楽曲が使われている。

映画はほぼ全篇メンバーが当時から撮っていた100時間超におよぶホームビデオの映像と新規インタビューの声で構成され、一般的な音楽ドキュメンタリーとは異なった作りとなっている。

「フェミニスト・パンク・ロッカーの讃歌! 本作はとてつもなくカッコイイ L7の裏側を伝える」──BUST

「ライオット・ガール・ムーブメントのパイオニアを最も深く描写した作品」──NOISEY

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