風疹拡大「人ごとと思わないで」 川崎市長、近く予防接種

 首都圏を中心に風疹が急拡大する中、川崎市の福田紀彦市長(46)は2日の定例会見で、近く予防接種を受けることを明らかにした。

 同日の国立感染症研究所の発表では、今年の累計患者数は770人で、昨年1年間(93人)の8倍を超えた。患者は30~50代の男性が多い。この世代の男性は国の制度変更によりワクチン接種が不十分で、抗体のある人の割合が低いためだ。

 当該世代の福田市長は、母子手帳を確認し、過去に罹患(りかん)したかどうかも親に聞いた上で、4日に予防接種を受けることを決めたという。「この作業を一人一人やってほしい。心配があれば抗体検査をしてほしい」と述べた。

 風疹は妊婦が感染すると胎児に障害をもたらす恐れがある。市長は「どこで、誰から感染するか分からない。ワクチン未接種の人、罹患歴のない人は、人ごとと思わないでほしい」と強調した。

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