新幹線「団子鼻」、100年前のレール 小田原で鉄道展示

 鉄道資料を一堂に集めた展示会が3日、おだわら市民交流センターUMECO(小田原市栄町1丁目)で始まった。鉄道愛好者でつくる「小田原鉄道歴史研究会」の主催で、今回が10回目。節目の特別展示として初代0系新幹線を象徴する「団子鼻」と呼ばれた車両先頭部の丸いカバーや、箱根登山鉄道の約100年前のレール、旧小田原駅舎の避雷針などが公開されている。入場無料。8日まで。

 展示は箱根登山鉄道、箱根町立郷土資料館などの協力で開催。資料や写真パネルなど約100点が並ぶ。

 注目は、特別展示として公開した0系新幹線の先頭部カバーと座席(2列シート)。同会がことし5月、鳥取県東部を走る第三セクター「若桜(わかさ)鉄道」から無償で譲り受けたものだ。直径約1・4メートル、奥行き約0・5メートルの大きさのカバーに見入る来場者の姿が目立った。

 また、ことしが箱根登山鉄道開業130周年に当たることから、1917(大正6)年製のレールの一部(長さ約1メートル)を展示。沿線の落石防護柵撤去工事の際に発見されたもので、1919年の箱根湯本-強羅間開通に合わせ、最初に敷設したレールと推測されている。同市国府津のパン店「神戸屋ふるや店」が同鉄道開業130周年を祝い、特別に作った飾りパンも会場を彩っている。

 小田原駅開業98周年に関連して、旧小田原駅舎の避雷針(長さ約1・8メートル)も紹介している。

 会場ではオープニングセレモニーも行われ、関係者が出席。同研究会の小室刀時朗(としろう)会長は協力に感謝し、「2020年の小田原駅開業100年に向けた企画や、小田原鉄道史の発行を目指す。小規模でも鉄道資料館・資料室を作ることを将来の目標の一つにしたい」とあいさつした。

 展示は午前10時~午後7時。問い合わせは小室さん電話070(6645)5877。

特別展示されている0系新幹線の先頭部カバー(中央)や2列シート=おだわら市民交流センターUMECO

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