竹中工務店、インドネシアで免震建物が完成

海外プロジェクトで同社初

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 竹中工務店はこのほど、中間階免震構造を適用したブリヂストングループのインドネシア・カラワン工場を竣工した。同社が設計・施工した海外プロジェクト案件で初の免震建物で、ブリヂストン製の高減衰免震ゴム51基を設置した。

 本工場は日系企業が多く進出するカラワン・スルヤチプタ工業団地の一角に位置する。本プロジェクトでは約37万平方キロメートルに及ぶ広大な既存タイヤ工場の中に点在する管理事務所と本社機能を新事務所棟として1つの免震構造建物に集約。食堂棟やスポーツセンター棟など10棟も建設し、カラワン工場内に新機能を増強した。

 新事務所棟は地上3階地下1階の鉄筋コンクリート造で一部鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造を含んでいる。免震ゴムを地下1階の柱頂部に設けることで地震時に上部構造が動いた際にも車や周囲の人に衝突しないよう配慮している。また、地震エネルギーを吸収するダンパーが不要となる減衰性の高い積層ゴムで構成した。

 施工には免震ゴム取付部の施工精度やコンクリート充填性の確保が重要となるが、現地の施工環境や経験を基に最適な材料・工法を選定した。現地協力会社とのタイアップによる試験施工を繰り返したほか鋼製型枠の使用やサイトプレキャスト化などにより高い施工品質の確保と施工の効率化を両立させた。

 今後、地震国インドネシアでは免震建物の需要が高まると予想されており、免震化した事務所棟のエントランスにはブリジストン製の免震ゴムのショーケース機能も備えた。同社では日系・非日系の顧客に対し耐震・免震技術を生かした建築物の受注を強化していく方針で、海外における設計・エンジニアリングサービスの展開を図ることでグローバルに建物の安全性向上に寄与していく方針。