カブス・ラッセルに40試合の出場停止処分 異議申し立てせず

カブスの正遊撃手であるアディソン・ラッセルがメジャーリーグのドメスティック・バイオレンス(DV)や性的暴行・児童虐待に関する規定に違反したとして40試合の出場停止処分を科され、これを受け入れた。今回の出場停止処分は日本時間9月22日に遡って適用される。

昨年6月、ラッセルの前妻であるメリッサ・レイディ・ラッセルに対するDV疑惑が発覚し、MLB機構は調査を開始したものの、当時は前妻が疑惑について口を開くことを拒否したため、詳細な調査には至らなかった。しかし、今年9月に前妻がDVに関する詳細をブログで公開したため、MLB機構は再び調査を開始。ラッセルはDV疑惑を否定していたが、調査の結果、DVの事実が認められ、今回の処分に至った。ラッセルは異議申し立てを行わず、今回の処分を受け入れている。

日本時間10月4日、ロブ・マンフレッド・コミッショナーは「入手可能な証拠を再検証した結果、ラッセル氏が(MLBの)ポリシーに違反しており、我々は規則に従って40試合の出場停止処分を科さねばならないと結論付けた」とする声明を発表。カブスのセオ・エプスタイン野球部門社長は「我々はMLB機構の調査結果と処分を受け入れたラッセルの決断を支持する」と語り、ラッセルの再起をサポートしていく意向を示した。

2016年に21本塁打、95打点をマークしてチームのワールドシリーズ制覇に貢献したラッセルだが、昨季は故障の影響もあって12本塁打、43打点と成績を落とし、今季は自己最高の打率.250をマークしたとはいえ5本塁打、38打点と不本意な成績。遊撃の守備では守備防御点+13(4年連続プラス2ケタ)と例年通りの好守を見せていたが、エプスタインは「ラッセルは再びカブスでプレイするか」との問いに「わからない」と答えており、ラッセル同様の出場停止処分が明ける前にブルージェイズからアストロズへトレードされたロベルト・オスーナのように戦列復帰時に違うユニフォームを着ている可能性もありそうだ。

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