警部が万引き、「金使いたくなかった」 神奈川県警が容疑で現行犯逮捕

 万引後に警備員に暴行したとして、伊勢佐木署は5日、事後強盗の疑いで、同署地域第3課長の警部(41)を現行犯逮捕した。

 逮捕容疑は同日午後10時5分ごろ、同市中区伊勢佐木町3丁目のディスカウントストアで芳香剤1個と靴下2足(計1267円相当)を盗み、店を出たところを呼び止めた男性警備員(30)の腕を振り払い、胸ぐらをつかんで突き飛ばすなどした、としている。警備員が取り押さえ、110番通報で駆け付けた署員に引き渡した。

 県警監察官室によると、同容疑者は容疑を認め、「金を使いたくなかった。レジを探しているうちに(盗んでも)ばれないと思うようになった」と供述。「警察官なので万引で捕まるわけにはいかないと思い、逃げようとした。後悔しかない。申し訳ない気持ちでいっぱいです」などとも話しているという。

 同容疑者はこの日、午後3時ごろに当直勤務を終えて、夕方ごろから同僚警察官2人と居酒屋などで飲酒後に1人で同店に入ったという。

 同容疑者は1996年4月に採用。昨年3月から同署で地域第3課長を務めていた。勤務態度に問題はなかったという。

 監察官室長は「幹部警察官として言語道断の行為であり、誠に遺憾。今後の捜査結果を踏まえて厳正に対処する」とコメントした。

 県警では5日、旭署地域課の男性巡査(23)が飲酒して乗用車を運転し、物損事故を起こしたとして懲戒免職処分になっていた。

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