【MLB 地区シリーズ】カーショー8回零封 子供に「最後まで投げてほしかった?」も…「ノー」で爆笑

圧巻の投球を見せたドジャースのクレイトン・カーショ―【写真:Getty Images】

ポストシーズン20試合目の先発で最長イニング、初回ピンチ無失点が「大きかった」

■ドジャース 3-0 ブレーブス(日本時間6日・ロサンゼルス)

 ドジャースは5日(日本時間6日)、本拠地での地区シリーズ第2戦・ブレーブス戦に3-0で勝利し、連勝でリーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。エースのクレイトン・カーショー投手が、ポストシーズン20試合目の先発で最長となる8回を投げ、2安打無失点に封じる快投。「良い投球ができてよかった」と喜んだ。

 カーショーは初回1死三塁のピンチを無失点に抑えると、直後にドジャースが4番マチャドの2ランで先制。カーショーは打たせて取る投球で球数少なくアウトを積み重ねていった。

 5回には先頭グランダルが貴重な追加点となるソロ。リードを3点に広げると、カーショーは8回まで3奪三振、わずか85球という球数の少なさで投げきった。ストライクは63球とストライク率74%を超える快投劇。9回には1度マウンドに上がり、相手に右打者の代打フラワーズを出させてから、守護神ジャンセンに任せて降板するという“作戦”も成功し、ドジャースは快勝した。

 試合後には「1回に失点しないことはいつでも大きい。特にこちらは本拠地だから、チームメートに先制点を挙げるチャンスを与えられる。それは常に重要なことで、切り抜けられて良かった。今日の試合では、カマルゴとフリーマンをゴロに打ち取り、マーケイキスから三振を奪い、1回裏にマニー(マチャド)が本塁打を放った。それ以降、自分の仕事はそのリードをできるだけ長く守ることだった」と、初回ピンチで踏ん張ったことがポイントだったと振り返った左腕。ブレーブスに対して「彼らは良いチームだ」と敬意を表しながらも「今日最も大きかったことは、ストライク3(になる球)で変化球を投げたことだと思う。それが大きかった」と自画自賛した。

第2戦での快投を自画自賛「良い投球ができて良かった」

 さらに、「今日はあまり多くの三振を奪わなかったから、インプレーの打球が多かった。フィールドのどこでも多くの良いプレーがあった。素晴らしい守備が大きかった。球数も少なくすんだ。フィールドで多くの良いプレーがあった」とバックの守備にも感謝。会見中には、2人の子供が登場し、カーショーが「お父さんに最後まで投げてほしかった?」と聞くと、「ノー」との答えが返ってきて笑いが起こる場面もあった。

 例年のように第1戦に先発せず、第2戦を任されて快投。エースは「柳は昨夜素晴らしい投球をした。チームを勝たせることだけを考えていた。投げるのが第1戦だろうが第2戦だろうが関係ない。良い投球ができて良かった」と強調。どんな投手になろうとしているのかを聞かれると、「何かになろうとはしていない。ソフトコンタクトは大きい。明らかに三振が必要な場面もあるが、早く切り抜けることが重要だ。どのようなやり方でも、効率的なら良い。三振が必要な場面もある。でも関係ないよ。最高の投球をするだけだ」と話した。

 サイ・ヤング賞3度を誇り、2014年にはMVPにも輝いているメジャー屈指の左腕。近年は怪我での離脱が増えてきていたが、30歳を迎えてさらに進化しようとしている。(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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