武藤で6人目!プレミアリーグでの「日本人選手初ゴール」を思い出せ

先日行われたマンチェスター・ユナイテッドとの試合で、武藤嘉紀がプレミア初ゴールを決めた。

イングランドのトップリーグでゴールを決めた日本人選手はこれで6人目。今までの5選手の「初得点」を振り返ってみよう。

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稲本潤一(2002-03、フラム対トッテナム)

日韓ワールドカップで大活躍を見せたことで大きく評価を高めた稲本潤一。しかし当時所属していたアーセナルでは全く出番がない状態であったことから、夏のマーケットでプレミアリーグ昇格から2年目のフラムにローン移籍する。

開幕前に行われたインタートトカップのボローニャ戦では3ゴールを決め、日本人選手として初めて欧州でハットトリックを達成。

期待が膨らむ中で迎えたシーズン開幕から間もなく、9月にはプレミアリーグでの日本人初ゴールも奪った。

0-2とリードされた状況で迎えた68分。ショーン・デイヴィスがペナルティエリアに送ったパスが弾き返される。バイタルエリアにこぼれたところで、稲本が右足を振り抜いた。シュートは見事ゴール左隅に吸い込まれ、フラムの反撃ムードに火を点けた。

なお、フラムはこのあとシルヴァン・レグヴァンスキとステード・マルブランクのゴールで3-2と逆転勝利している。

中田英寿(2005-06、ボルトンvsWBA)

2004年に加入したフィオレンティーナではグロインペイン症候群に苦しみ、出場機会が限られるようになってしまった中田。そのため2005年の夏にはボルトン・ワンダラーズにローン移籍することとなる。

当時サム・アラダイス監督が率いていたチームは、「古き良きイングランドサッカー」を体現するパワープレーが代名詞。中盤の頭上をボールが超える戦術の中で、中田がどのようなプレーをするのか注目された。

彼のプレミア初ゴールが生まれたの加入から2ヶ月が経った10月23日。0-0で迎えた81分のことだった。

タックルで倒されたことで得たフリーキックを、中田は自ら担当。放たれた低いボールがゴール左隅に決まり、値千金の先制点となった。

ボルトンはこの後90分にもケヴィン・ノーランのゴールが決まり2-0と勝利。アラダイス監督は試合後「彼のプレーは良くなってきている。1月には買い取りするかもしれない」と話していたのだが、結局中田はこのままローンの状況が続き、シーズン終了後に行われたワールドカップで現役を引退した。

香川真司(2012-13、マンチェスター・ユナイテッドvsフラム)

ボルシア・ドルトムントからこの年マンチェスター・ユナイテッドに移籍することになった香川真司は、プレシーズンツアーで2ゴール。上海申花とハノーファー96を相手に得点を決め、期待を高めさせた。

そして初ゴールが生まれたのは8月25日に行われた本拠地オールド・トラッフォードでのフラム戦。

ダミアン・ダフに開始3分でゴールを許したものの、ロビン・ファン・ペルシーのとんでもないボレーで同点に追いついて迎えた35分のことだ。

コーナーキックからのシュートをフラムのGKシュウォーツァーが弾き、ゴール前に詰めていた香川真司が押し込む!その後ラファエウ・ダ・シウヴァの追加点も決まり、マンチェスター・ユナイテッドは3-2でこの試合を勝利した。

香川はこのシーズンのノリッジ・シティ戦で3ゴールを決め、日本人として初めてプレミアリーグでハットトリックを達成した選手にもなった。

吉田麻也(2013-14、ウェストハムvsサウサンプトン)

オーバーエイジとして参加したロンドン五輪で日本代表をベスト4に導いたあと、吉田麻也はサウサンプトンへと移籍した。

初年度はレギュラーとしてプレーするも、ゴールはなし。2年目はなかなか出場機会が回ってこない状況が続き、苦しいシーズンだった。

しかし初ゴールが決まったのは2014年2月22日のウェストハム戦だった。キックオフからわずか8分、スティーヴン・デイヴィスのフリーキックからヘディングを叩き込んだ。

これによってリードを奪ったサウサンプトンであるが、その後3失点。逆転でこの試合を落としており、さらに吉田も1ヶ月後に靭帯を損傷したことでシーズン絶望となっている。

岡崎慎司(2015-16、ウェストハムvsレスター・シティ)

このシーズンにイングランド・プレミアリーグを制覇することになるレスター・シティ。マインツから移籍した岡崎慎司もレギュラーとしてそれに大きく貢献した。

開幕前の親善試合バーミンガム・シティ戦でゴールを決めた岡崎は、第1節からスタメン出場を果たす。

そして第2節のウェストハム戦、プレミアリーグでの初ゴールも生まれる。カウンターから左サイドを抜け出したジェイミー・ヴァーディのクロスを、中央に走り込んだ岡崎がダイレクトでボレーに持ち込む。

なんとも鮮やかなシュートはキーパーに弾かれたが、それを泥臭くヘディングで押し込んだ。らしくないプレーだったのに結局らしいゴールになってしまうところがまさに岡崎。

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