雲仙・富津小で最後の運動会 住民、卒業生も一緒に

 来春で閉校となる長崎県雲仙市小浜町の市立富津小(川崎泰孝校長、19人)で7日、最後の運動会があり、地元住民や卒業生らも参加して児童と一緒に楽しんだ。

 同校は1887(明治20)年に創立し、本年度で131年を迎えた。近年は児童数が30人を下回る状態が続き、来年度からは約4キロ離れた市立小浜小へ統合する。

 運動会には、保護者や地域の老人会のほか卒業生ら約100人が足を運んだ。スローガンは「心をひとつに 本気と笑顔の運動会」。川崎校長は「地域のみなさんにずっと支えてもらってきた。子どもの成長した姿をしっかり見てほしい」とあいさつ。集まった住民らは、肩もみ競争の「トントンモミモミ」や綱引きなどの競技で児童と一緒に盛り上がった。

 児童は、昼休みなどに練習してきた一輪車を披露。音楽に合わせて陣形変更を決め、観客席を沸かせた。3年の木嵜大翔(かける)君(8)は「ちょっと失敗したけど、応援がうれしかった」と笑顔。6年生の親子競技で児童が「お父さんお母さん、みんな大好き!」とマイクで叫ぶと、住民らは目を潤ませながら惜しみない拍手を送った。

感謝のメッセージを掲げる児童ら

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