ガスリー、F1シートが得られないオコンに同情。「走りではなく、政治とお金が重要な状況は不公平」

 トロロッソ・ホンダのピエール・ガスリーは、各チームのドライバー選択が、純粋な“パフォーマンス”よりも“政治とお金”によって決定されることが多すぎると考えている。

 22歳のガスリーはレッドブルの若手ドライバープログラムの出身だが、初のF1フルシーズンとなった2018年の終わりには、シニアチームのレッドブルに移籍することになる。

 ガスリーの昇格は、同国人のエステバン・オコンが陥っている苦境とは対照的だ。オコンはF1シートの不足と、メルセデスとの関係性から、2019年はリザーブドライバーに甘んじなければならない可能性がある。

 ふたりのドライバーはライバル関係にあるものの、ガスリーはオコンの状況は不公平だと感じている。

「F1の世界で不公平なことが起きるのはこれが初めてじゃない」とガスリーは語った。

「いつも言ってきたことで、誰もが多かれ少なかれ同意すると思うけれど、僕はコース上のパフォーマンスがF1でシートを得るための唯一のパラメーターであるべきだと考えている」

「でも残念ながらこのスポーツでは政治とお金が大きな役割を果たしている。ドライバーとしてそのことを受け入れるのは難しい。オコンが直面している状況はとても不公平だと思うよ」

 過去2シーズンにわたって、フォース・インディアのチームメイトとしてオコンの才能のすべてを目にしてきたセルジオ・ペレスは、ガスリーの意見に同調した。

「非常に残念なことだ。なぜなら彼には大きな才能があると思うし、素晴らしい仕事をしてきた。彼は間違いなくF1でシートを得るに値する」とペレスは語った。

「過去にも(ニコ・)ヒュルケンベルグが彼の最初のシーズン(2010年のウイリアムズ)でチームを放出されるという年があった。F1は非常に厳しい世界で、チャンスはとても限られている」

「タイミングがすべてなんだ。(シャルル・)ルクレールのようなドライバーは正しいタイミングで正しい時に現れ、そしてすぐさま大きなチャンスを掴んだ」

「このスポーツでは、正しいタイミングで正しい時にそこにいるために、常に少しの幸運が必要だ。そして現時点では明らかにエステバンにとってタイミングは良くない。でも彼にはトト(・ウォルフ)からの大きなサポートがあるのは確かだから、何らかのポジションは得られると思うよ」

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