【高校野球】金足農・吉田輝星が進路表明会見で語ったこと 決断時期、理由、故郷への思い

プロ志望を表明した金足農・吉田輝星【写真:荒川祐史】

10日に秋田県高野連を通じてプロ志望届を提出

 今夏の甲子園で準優勝した金足農の吉田輝星投手が10日、秋田市内の同校で記者会見を行い、進路をプロ野球とする意思を表明した。この日、秋田県高野連を通じて「プロ野球志望届」を提出。その後、会見を行い、進路をプロとする決断に至った思いなどを語った。

 吉田の会見の内容は以下の通りだ。

◯冒頭挨拶

「本日はお忙しい中、私個人の進路に関する記者会見にお集まりいただき、ありがとうございます。秋田県立金足農業高等学校3年、吉田輝星と申します。甲子園が終わってから、たくさんの方々と話し合い、本日午前、プロ野球志望届を提出いたしました。本日はどうかよろしくお願いいたします」

◯代表質問

――決断した時期は?

「国体が終わって、秋田に帰ってきてから、監督さん、校長先生、両親、部長先生としっかり話し合いをして決めました」

――帰ってきたのは10月3日でした。

「その次の日でした。4日? はい」

――決断の要因は?

「甲子園と国体通して全国大会でしっかり自分たちの力を発揮してチームで勝てたというのが自信に繋がって、そういう決断をしました」

――ご両親の反応は?

「自分がしっかり強い意思を持っているんだったら、自分の意思を尊重すると言われたんですけど、その後の生活の方が長いんで、そこをしっかり考えてから、まだ時間はあるからしっかり考えて決めなさいと言われました」

――プロを本格的に意識するようになったのは?

「国体から帰ってきてから、色んな人と話し合う中で少しづつ意識が出てきました」

――どんなプロ野球選手になりたいか。

「U-18で日の丸を初めて背負わせてもらって、いいピッチングがあまりできなかった。もう1回日の丸を背負って、今度はそういう場で勝てるピッチャーになりたいと思っています」

――人生の転換期を迎えたこの数か月間どう過ごしていた?

「最初は甲子園を目指して、甲子園に出ていたチ――ムを追いかけていたんですけど、やっぱりチーム全体として甲子園を目指して戦っていく中で、追われていく立場になったので、そこで気を抜かずにしっかり自分たちは自分たちのやることをしっかりやろうとやってました」

――自身で大きく変わったなと思うところ。

「甲子園前までは注目のされ方が変わったというのが1番大きいと思います」

――それをどう感じていたか?

「周りの環境が変わったんですけど、しっかり野球の中ではしっかり自分の今まで通りのプレーをしようと思っていました」

――以前巨人が好きだ、巨人に入りたいと話していた。気持ちに変化は?

(司会者)大変失礼ですが、特定の球団に関する質問はご遠慮くださるようにお願いいたします。

12球団OKを明言「プロの世界に入れるのであれば、チームは関係ない

――心の中にどこか球団はあるのか?

「プロの世界に入れるのであれば、チームは関係ない。どのチームにいっても努力しようと思っています」

――迷い?

「環境が甲子園に出て急に変わったので、そこはしっかり冷静に受け止められなくて、少しだけ迷いはありました」

――どんな迷いが?

「客観的にしっかり自分を見た中で、しっかりプロの世界でも通用するのかというのがしっかり考えれなかったので、そこが少し不安でした」

――その中でプロに行こうと思った要因は?

「今まで国体、甲子園、U-18と経験してきて、その経験が1番の決め手でした」

――後輩へ。

「自分を目指すのではなく、自分もしっかり努力するので、それよりも上に、自分よりいい選手になれるように頑張ってほしいと思います」

――野球以外で、日常生活で変わったこと。

「甲子園終わって、国体もあったんですけど、空いている時間も野球に使おうという意識が、甲子園行く前より変わったなと思います」

――校内での反応は?

「自分のことを気遣ってくれていつも通りの対応をしてくれたので、そこはすごく嬉しかったです」

――U-18で背番号16。

「今まで16という数字を着けたことがなかったので、1番もいいなと思ったんですけど、新鮮な気持ちでした」

――背番号の希望は?

「まだ決まったわけではないので、プロが決まったらしっかり考えたいと思います」

――秋田の子供にアドバイスを。

「自分が変わったのは目標を立てて、それに向かってどういう努力をしたらいいか考えた結果、練習内容とかが変わったので、目標をしっかり高く持って頑張ってもらいたいと思います」

――プロを目指す決定づけた瞬間は?

「1つ決定的な理由があったわけではなく、甲子園1試合1試合だったり、今まで経験した全国大会の舞台で戦ってきた1戦1戦で気持ちが変わっていきました」

――進学への思いもあったのでは?

「幼い頃のからの夢だったプロ野球選手になりたいという思いが1番強かったです」

――どんな球団に行きたい?

「野球をしっかり全力で頑張れる、自分次第だと思いますけど、野球に全力で取り組める場所にいきたい」

――プロで取りたいタイトルなどあるか。

「先ほども言いましたけど、U-18で苦い経験したので、もう1回日の丸を背負って今度はそこで勝てるようになりたいと思います」

――チ――ムの仲間には?

「会見までは誰にも進路についてはあまり明らかにはしなかったんですけど、自分の進路に関わらず『応援するよ』とチ――ムメ――トには言ってもらいました。3年生のチームメート全員に言われました」

――後押しされる、印象に残っている言葉は?

「進路決める中で自分の思いを尊重してくれるという方がたくさんいたので、自分もその言葉をしっかり心の中に置きながら、将来どうなるかというのを決めながら、考えたので、その言葉は印象に残っています」

――4日に決断。決めてから提出までの時間は?

「しっかり短い間でも、自分がどうなりたいかを考えて、将来のことも考える時間を設けてもらいました」

――提出して変化は?

「厳しい世界なので覚悟していかないといけないという気持ちになりました」

「U-18で周りの選手を見たときに自分もプロの世界で勝負してみたいと」

――勝負してみたい打者は?

「まだプロに入るのが決まったわけじゃないですけど、自分からすると、プロの打者は全員すごいと思う。プロ野球選手と対戦したいというだけです」

――率直に進路を表明しての心境は?

「今までよりももっと厳しくなる。そこはもう1回気を引き締めて練習をし直したいなという気持ちが強いです」

――U-18で影響された部分は?

「選ばれた18人、野球に対する意識の高さはすごく勉強になった。生かしていきたいなと思いました」

――明桜の山口とは?

「気を使ってもらったので、そういうメッセージとかは来なかったです。そんな決まっていない状態だったので、山口も気遣ってくれたと思います」

――野球とは?

「自分が人生過ごした中で、1番打ち込んでいるものでもありますし、1番好きなものです」

――プロの選択肢が浮かんできたのは?

「全国大会の甲子園で勝ち進んで、帰ってきてからです」

――それまでは高卒プロは考えてなかった?

「練習に夢中だったりしたので、あまり進路のことはそんなに考えてなかったです」

――高校生活の中で転換点となったところは?

「1番大きかったのは、去年の決勝で負けて、新チームが始まったときに、先輩はいないので、自分たちが率先してやらないといけないというミーティングをして、そこが1番変わったところかなと思います。言われてやる練習よりも、自分で考えてやるというのが1番変わりました」

――地域の反応は?

「すごい感動をありがとうという言葉をかけてもらったんですけど、自分たちも勇気をもらったので、応援してもらって嬉しかったですし、できれば、地域の人たちの声に応えたいなと思っていました」

――金農フィーバーをどう感じていた

「自分がメンバ―入りしたメンバーと一緒にいる時間は少なかったんですけど、U-18いったときも、国体にいったときも、いった先の方々から応援メッセージをいただいたんで、とても励みになりました」

――秋田の方に向けて、どんな選手に

「甲子園のように大きな舞台で、県民のみなさんにしっかり自分の姿を見てもらって恩返しできるような選手になりたいと思います」

――プロではどんな投手に

「自分の自信があるのはストレートなので、しっかりそこを磨いていきたいと思っています」

――最速152キロ。先発で投げたいか、抑えに興味はあるか

「そこはあまり考えていないです」

――憧れの選手は

「1人に絞れないくらいすごい方々ばっかりなので、プロ野球の舞台で野球をされている全員の方が憧れです」

――メジャーへの思いは

「まだ考えてないです」

――秋田県大会以前での進路の考えは?

「その時は大学に行きたいと思っていました」

――U-18で刺激、影響を受けた部分は

「周りの選手を見たときに自分もプロの世界で勝負してみたいと、影響されたというより新しい心が芽生えたという感じでした」(Full-Count編集部)

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