長崎県南島原市は、市内への移住を検討している人が無料で最長３０日間入居できる「お試し住宅」を９月から始めた。現在までに２組が利用。「自然が美しく、住民は親切。住み心地の良さを体感できた」との感想が寄せられ、住環境のイメージアップに一役買っている。
「お試し住宅」は南有馬町の木造２階建て（約１２０平方メートル）。冷蔵庫や食器、エアコンは備え付け。徒歩圏内に世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の一つ、原城跡や温泉宿泊施設「原城温泉真砂」があり、島原湾の眺望も楽しめる。
利用は無料（布団シーツのクリーニングは実費負担）。申し込み１回につき１０日以内で利用でき、１年度内に最長３０日まで連続で入居可能。島原半島外の人が対象で、市の魅力や理想の生活、移住後の不安などアンケートに答えてもらう。
利用した２組はそれぞれスーパーや郵便局、観光地を巡ったほか、住民や先輩移住者たちと交流。「地域のいろんな人にじっくり相談できた」「図書館の充実ぶりに驚いた」と感想を寄せた。
市担当者は「いきなり見知らぬ土地に入って暮らすことへの不安を少しでも解消してもらえたら」としている。申し込みは市企画振興課（電０９５７・７３・６６３１）。
