明るくきれいに、小田原産木材で学校改修 市立東富水小

 小田原産のスギやヒノキなどを活用し、図書室や昇降口、渡り廊下などの内装を木質化する小田原市立東富水小学校(神奈川県小田原市中曽根)の改修工事が終了した。学校関係者らを対象とした内覧会が9日に開かれ、参加者は明るく開放的な雰囲気に生まれ変わった校内を見学した。

 小田原産木材の利用拡大に向け、公共施設での積極的な活用を目指す市の取り組みの一つ。教育環境の改善や地域産木材の普及啓発を目的に2018年度から3年間、モデル事業として、東富水小を含めて市立小3校で木質化改修を実施する。

 東富水小で使用した木材は約13立方メートルで、うち約8立方メートルが小田原産。要した丸太は約103本(直径30センチ、長さ4メートル)相当という。総事業費は約2900万円で、7月中旬から9月末にかけて改修した。

 昇降口は、げた箱の外側に化粧板を張り、木製ベンチなどを設置。空き教室は格子壁や木製書棚、フローリング、4枚戸の木製建具で開放的なコミュニティールームにした。約170人収容の多目的ホールや図書室の受け付けカウンターなども木質化した。

 市は3年間のモデル事業終了後も、学校の木質化を促進する考え。同校の中畑幹雄教頭は「きれいになって子どもたちも驚いている。地元の木材に興味を持ってもらう授業にも積極的に取り組みたい」と話した。

空き教室を木質化改修したコミュニティールーム=小田原市立東富水小学校

© 株式会社神奈川新聞社