明治伝える浮世絵、歌川広重など29点 秦野市立図書館

 浮世絵を通して明治時代の文化や風景を伝える企画展「明治150年 文明開化の浮世絵」が、神奈川県秦野市平沢の市立図書館内「はだの浮世絵ギャラリー」で開かれている。同市東田原出身の浮世絵収集家、大津圓子さん(故人)寄贈のコレクションから、横浜や東京を舞台にした29点をそろえた。28日まで。

 三代歌川広重が永代橋や周辺の景色を描いた「東京第一名所 永代橋之真景」、外国人専用の宿泊施設の外観を描写した「東都築地異人館 海岸より見る図」、二代歌川広重が当時の横浜にあった遊郭「岩亀楼(がんきろう)」の内部を華やかに描いた「横浜岩亀見込之図(みこみのず)」などが並び、当時のにぎわいを伝えている。

 作品の絵師や、一部の作品に描かれた人々の職業も解説。版画を彩った顔料も紹介している。

 入場無料。午前9時から午後7時(火曜日のみ午後5時)まで。毎週月曜日と26日は休室。12日午後2時からはスタッフのギャラリートークを行う。問い合わせは、市生涯学習文化振興課電話0463(84)2792。

明治期のにぎわいを鮮やかな色彩で伝える浮世絵作品=秦野市立図書館内「はだの浮世絵ギャラリー」

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