伝統の味知って 鎌倉大根を再現 28日、初の収穫祭

伝統の味知って 鎌倉大根を再現 28日、初の収穫祭

 鎌倉に自生する「鎌倉大根」をよみがえらせようと取り組みを始めた人々が、初めての収穫祭を28日、鎌倉市佐助の佐助稲荷(いなり)神社で開く。取れたての大根の奉納や試食を通じ、伝統の味を再現する。

 「疫病がはやった800年前、佐助の大根を食べた人は元気になった」−。市内で大根をメーンにした料理店「福来鳥」(同市佐助)を開く、さとうえださんは地元に残る言い伝えを知り、伝統の大根をよみがえらせ地域のシンボルにしようと取り組みを始めた。

 さとうさんによると、由比ガ浜に自生する大根の種を手に入れ、伝統野菜の専門家らと協力し、料理店近くの畑や市内外の有志とともに今夏から育ててきた。「本当に芽が出るか心配だった」とさとうさん。イベント前日に、10本程度を収穫する予定だ。

 28日は午前11時から「福来鳥」で講演や鎌倉大根の鍋を食べた後、午後3時から神社に奉納。神社でも大根料理の炊き出しが行われる。誰でも参加できるが、昼食会は参加費2千円が必要。奉納式典は無料。問い合わせは、福来鳥電話0467(22)1377。

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