猛毒ダコに注意を 横浜港や江の島で相次ぎ発見

 青や黄色の模様が美しい「ヒョウモンダコ」が9月、横浜港や江の島で相次いで見つかった。唾液には猛毒が含まれており、新江ノ島水族館(藤沢市)は「かまれると大変危険。海で見かけた際には絶対に手で触れないように」と注意を呼び掛けている。

 ヒョウモンダコは体長10センチほどの小型のタコ。興奮すると青いリング状の斑(はん)紋が浮かび上がるのが特徴だ。唾液にはフグと同じテトロドトキシンという神経毒が含まれる。かまれると嘔吐(おうと)、けいれんを起こし、まれに死ぬことがあるという。

 横浜市港湾局によると、同市中区の本牧海づり施設で9月13日、ヒョウモンダコ1匹が釣れたとの通報があった。江の島でもヒョウモンダコ1匹が捕獲され、同月26日から新江ノ島水族館で展示されている。

 同館の広報担当者は「小さな生物のため、ほとんど存在が知られていなかったが、最近はネットや会員制交流サイト(SNS)などで情報が広がり注目され始めたことから発見事例が出てきたのだろう」と分析。「見た目は美しいが猛毒ダコなので、万が一見かけても決して近寄らないで」と呼び掛けている。 

横浜港で釣り上げられたヒョウモンダコ(横浜市港湾局提供)

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