小学校教諭、わいせつ致傷一部否認「被害者負傷してない」

 路上で女性に抱きついてけがを負わせたとして、強制わいせつ致傷の罪に問われた横浜市立小学校教諭の被告(26)=横浜市青葉区=の裁判員裁判の初公判が16日、横浜地裁(松田俊哉裁判長)であった。罪状認否で被告は「事実と違う点がある」と起訴内容を一部否認。弁護側は女性がけがを負っていないなどとして、強制わいせつ罪の成立にとどまると主張した。

 検察側は冒頭陳述で、「被告は横浜市青葉区の自宅の最寄り駅で女性に声を掛け、女性の自宅とは方角が正反対にもかかわらずタクシーの相乗りを提案した」と指摘。女性と一緒にタクシーから降車後、正面から抱きつき、抵抗した女性がしゃがみ込むなどした際に両ひざや右腕にけがを負ったとした。

 一方、弁護側は女性の両ひざのけがはこの際に生じたものではないと主張。右腕のけがは非常に軽く、強制わいせつ致傷罪にはあたらないとした。

 起訴状によると、被告は3月5日未明、同市旭区の路上で、20代の女性会社員に抱きつき、上半身を触るなどして女性の両膝と右腕に全治1週間のけがを負わせた、とされる。

横浜地裁

© 株式会社神奈川新聞社