ジョーダン・ファーガソン 「J・ディラと《ドーナツ》のビート革命」

2006年没のHIP HOPプロデューサーの伝記本。出身地のデトロイトは先日新譜をサプライズリリースしたエミネムの地元であり、P-FUNKやデトロイトテクノを産んだ地としても有名である。サンプリングに限らず生楽器も導入し、常にそのスタイルを変化し続けることで、移り変わりの激しい業界において、1995年~2006年と長期に渡り活躍した。本編ではJ・ディラのパーソナルな部分に関する記述や、関係者による証言が充実しており、後書きの解説では音楽性に関する詳細な解説が読める。ケンドリック・ラマーやアンダーソン・パーク等の凝った楽曲が脚光を浴びる今こそ、振り返るべき功績の数々。(LoftplusoneWest:原津昌司)

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