東洋アルミ、アルミ箔開発で世界的学術賞 撥水性包装材料「トーヤルロータス」など

 東洋アルミニウム(本社・大阪市中央区、社長・山本博氏)は17日、同社製品の撥水性包装材料「トーヤルロータス」および撥油機能も兼ね備えた「トーヤル・ウルトラロータス」がアルミ箔の研究開発分野における世界的な学術賞『Robert V Neher賞』を受賞した、と発表した。

 「トーヤルロータス」は蓮の葉の構造にヒントを得た撥水性の包材で、ヨーグルトが付着しない蓋材として多数採用されている。「トーヤル・ウルトラロータス」は、クリームが付着し難いケーキサイドカバーフィルムなどに採用され、昨年の第39回2017日本パッケージングコンテスト最高位賞『ジャパンスター賞経済産業大臣賞』を受賞した。

 特別授賞式は10月9日、ドイツ・デュッセルドルフの「ALUMINIUM2018展」で行われた。受賞者として同社の先端技術本部から橋詰良樹コアテクノロジーセンター長および西川浩之コアテクノロジーセンター群馬ラボ長が出席。「蓮の葉の撥水効果は既知のことだが、それを応用してシール性を有した食品用アルミ箔蓋材の性能を向上した点に新しさがある。私達の研究がこのような素晴らしい形で認められたことを名誉に思う」と受賞の喜びを語った。

 「Robert V Neher賞」は、アルミ箔および密閉材を対象に極めて革新的な包材、技術応用に関する研究を顕彰する学術賞。アルミ箔圧延工程の発明者Robert V Neher氏に因んで命名され、Global Aluminium Foil Roller Initiative(GLAFRI)により2017年に創設された。同賞は世界中の包装・食品業界、大学の学生や研究者から研究を公募しており、今回の受賞が第1回目の受賞となる。

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