ロッキーズ・呉昇桓が韓国球界への復帰を検討か

今季73試合に登板して自己最多の21ホールドをマークし、防御率2.63という安定した成績を残した呉昇桓(ロッキーズ)。70試合以上に登板したことにより来季の契約は保証されているものの、36歳のベテラン右腕は韓国球界への復帰を検討しているようだ。

今季の呉はブルージェイズで48試合に登板したあと、7月下旬にマイナー2選手とのトレードでロッキーズへ移籍。ロッキーズでは25試合に登板してシーズン通算73登板となり、「70試合以上に登板すれば来季年俸は250万ドル」という成績に応じた契約オプションが自動更新された。呉が韓国球界への復帰を希望する場合には球団側と契約破棄に関して合意に至る必要があり、また、ロッキーズは呉が契約破棄を希望した場合、ブルペンの戦力ダウンは避けられない。なお、ジェフ・ブリディッチGMは現時点ではこの件についてコメントを発表していない。

呉は日本で2年間プレイしたあと、メジャーリーグへ挑戦し、メジャー3年間で211試合に登板して13勝12敗42セーブ42ホールド、防御率2.78をマーク。カージナルス時代にはクローザーも務め、韓国球界史上屈指のリリーバーの実力がメジャーの舞台でも通用することを証明してみせた。しかし、「日本とアメリカで5シーズンを過ごして少し疲れているんだ」と語っており、異国でのプレイに少なからずストレスを感じている様子。「一人では決められないことだから、来季について代理人に相談するよ」とも語っているが、韓国球界への復帰を最優先に考えているようだ。

ロッキーズは今季セットアッパーとして大車輪の働きを見せたアダム・オッタビーノがシーズン終了後にフリーエージェントとなるため、呉が流出すれば信頼できるリリーフ右腕を2人も失うことになる。スコット・オバーグ、ウェイド・デービスの両右腕とともにバド・ブラック監督が信頼を置いていたベテラン右腕の流出は、今オフのロッキーズの補強戦略に大きな影響を与えることになるかもしれない。

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