不思議な機械が大集合 明和電機ナンセンスマシーン展 長崎県美術館で来月11日まで

 不思議な機械が大集合-。企画展「明和電機ナンセンスマシーン展in長崎」が長崎市出島町の県美術館企画展示室で開かれている。明和電機とは、中小企業のスタイルで活動する芸術ユニットで、代表の土佐信道社長らは青い作業服を着用し、作品を製品と呼んでいる。会場には、声を出す機械など約250点が並び、奇想天外な世界が広がる。
 「まったく役に立たない機械をつくり続けて25年」と唱う明和電機。1993年設立以来、展覧会や製品を使ったライブなどを国内外で展開している。大衆向けの大量生産できるアートを目指し、魚の骨の形状をした電気コードやUSBコード「魚(な)コード」などユニークな製品を次々と発表。メロディーを発する音符の形をした電子楽器「オタマトーン」は、40万個を販売した大ヒット製品となった。
 会場は、電磁力とモノで奏でる電動楽器「ツクバシリーズ」、声の魅力をメカニックに再現する「ボイスメカニクスシリーズ」、女性の探求が花として結晶化する「EDELWEISSシリーズ」、そして魚というモチーフを通じて自己という存在に迫った「魚器(NAKI)シリーズ」など独創的な製品が並ぶ。
 ギャラリートークでは、土佐社長が「オタマトーン」を演奏したり、社歌も披露しながら、会社や製品について語った。
 土佐社長は「ナンセンスは常識を超えるという意味。自分の中のえたいの知れない不可解なものを感じ、感情的ではなく、理性で追い掛け機械で表現したのがナンセンスマシーン」と話している。
 期間中、土佐社長のギャラリートークやミニライブ形式の製品説明会などがある。観覧料は一般1100円、大学生・70歳以上800円、高校生以下無料。22日休館。11月11日まで。

「明和電機ナンセンスマシーン展in長崎」の不思議な作品に見入る来場者=県美術館
「オタマトーン」を奏でる土佐社長

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