福井国体 長崎県選手団解団式 巻き返しへ決意新た

 第73回国民体育大会「福井しあわせ元気国体」(9月9~17日、25日~10月9日・福井ほか)に出場した長崎県選手団の解団式が23日、長崎市内のホテルで行われ、選手、監督、役員ら約280人が互いの労をねぎらうとともに、来年への決意を新たにした。

 長崎県は初の頂点に立った山岳成年女子ボルダリングの原田朝美・大河内芹香組(長崎国際大・西九州大)をはじめ、16競技46種目で入賞したが、天皇杯(男女総合)順位は41位で昨年の24位から大きく後退。地元国体からわずか4年後に厳しい現実を突きつけられた。

 式では、上田裕司副知事が「来年の巻き返しを懸けて、競技団体をはじめ関係者の皆さまと対策に全力で取り組んでいく。全面的な協力をお願いしたい」と中村法道知事のあいさつを代読した。

 長崎県議会の溝口芙美雄議長が祝辞を述べた後、優勝した山岳の原田・大河内組、陸上成年男子三段跳びの山本凌雅(JAL)、レスリング成年男子フリースタイル86キロ級の松坂誠應(自衛隊体育学校)に、県体協の荒木健治理事長から花束が贈られた。

 続いて「チーム長崎応援キャンペーン」として、長崎新聞に応援広告を掲載した企業23社を紹介。このうち、文明堂総本店(中川安英社長)は国体期間中、各競技団体にカステラ(1パック450グラム)240個も提供した。

 長崎県議会の近藤智昭文教厚生委員長が「今回を一つの勉強の年として、来年また頑張ろう」と激励して乾杯。参加者は思い思いに懇談した。最後に長崎県山岳連盟の古川好幸会長の音頭で万歳三唱して式を締めくくった。

ひと言

 ◆レスリング成年男子・松坂誠應(自衛隊体育学校) 全国優勝から遠ざかっていた中、国体で初めて勝てたことはとても自信になった。現在は12月の全日本選手権に向けた調整を続けている。国体で得たいい感覚を維持できているので楽しみ。

 ◆陸上成年男子三段跳び・山本凌雅(JAL) 国体は諫早農高3年の2013年に日本高校記録をつくった相性のいい大会。長崎のユニホームでいつもより気持ちも入り、次のシーズンにつながる試合ができた。来年も(競技別得点)8点獲得、任せてください!

 ◆山岳成年女子・原田朝美(長崎国際大) ボルダリングで初優勝できたのが、すごいびっくりで本当にうれしい。号泣してしまった。長崎に帰ってきて、いろんな人にサプライズで祝福してもらった。今まで一緒に練習してくれた方々に、本当に感謝している。

 ◆山岳成年女子・大河内芹香(西九州大) 優勝できると思っていなかったので、うれしかった。ジムで一緒に登ってくださっている方々にも恩返しできた。解団式もとても出たかったけど、幼稚園の実習と重なって出られずに残念。また来年も頑張りたい。

来年の巻き返しを誓って万歳三唱をする選手ら=ガーデンテラス長崎ホテル&リゾート
レスリング成年男子・松坂誠應(自衛隊体育学校)
陸上成年男子三段跳び・山本凌雅(JAL)
山岳成年女子・原田朝美(長崎国際大)
山岳成年女子・大河内芹香(西九州大)

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