プラごみ海洋汚染防げ 鎌倉の小学校で環境学習

 プラスチックごみによる海洋汚染について学ぶ講演会が23日、鎌倉市立小坂小学校(同市小袋谷)で開かれた。総合的な学習の一環で、5年生約30人が、世界的に深刻さを増す環境汚染や生物への影響の拡大を防ぐ手だてを考えた。

 講師を務めたのは、プラスチックごみの削減を呼び掛けるNPO法人「プラスチックフリージャパン」(同市御成町)の小島政行理事長(69)。

 小島理事長は定規や消しゴムなど、児童の身の回りにもプラスチック製品が多くあることを指摘した上で「日本はプラスチックごみの1人当たりの発生量が世界2位と多い」と説明。

 海に流入し、細かくなるなどした微細なプラスチック片「マイクロプラスチック」が市内の海岸でも確認できることや生物に与える悪影響も教え、「身の回りに無駄な物はないか考えてほしい」と子どもたちに呼び掛けた。

 山崎一平君(10)は由比ケ浜海岸に漂着したシロナガスクジラの死骸の胃からビニール片1個が見つかったことを挙げ、「プラスチックごみを減らしたい」と話した。

 5年生はさらにプラスチックごみについて調べ、学習の結果を保護者や地域住民らに発表する予定。

小島理事長(右)の話に耳を傾ける児童たち=鎌倉市立小坂小学校

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