大作に力作 川崎で28日まで美術協会展

 川崎第89回川崎美術協会展(神奈川新聞社など後援)が23日、JR川崎駅東口のアートガーデンかわさき(川崎駅前タワーリバーク3階)で始まった。28日まで。入場無料。

 会員や公募による計82人の124点を展示。多摩川の雪景色を油彩で描いた100号の大作をはじめ、日本民家園や工業地帯を描いた洋画や日本画、水彩画などの力作が並んだ。

 最高賞の川崎美術協会賞(市文化祭奨励賞)には川崎市川崎区の宮村有紀さん(50)の水墨画「久遠」が選ばれた。東大寺の大仏の顔をモチーフに描いた。筆の代わりに手指を使って描く指墨画で、神秘的な雰囲気を際立たせた。

 同協会の宮下優一事務局長は「今年は12人の会員が新たに加わり、作品数が増えた。全体的に抽象的な作品が減り、具象画が増えた」と話している。

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 川崎美術協会賞以外の入賞者は次の通り。(敬称略)

 ▽知事賞 高橋光子▽川崎美術協会会長賞 井上和子▽市長賞 篠田泰蔵▽市教育委員会賞 佐藤日光▽県議会議長賞 田中房江▽市議会議長賞 北川文子▽市観光協会会長賞 澤田教子▽神奈川新聞社賞 伊藤とし子▽無羅多正健賞 鈴木英男▽新作家優秀奨励賞 上野義幸▽奨励賞 大頭美穂子、名内国雄、原龍彌、本徳康正

力作が並んだ川崎美術協会展

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