「沢村賞を取りたい」 V導く本格派右腕・上茶谷大河(東洋大)、ベイ1位指名

 プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)が25日、東京都内のホテルで開かれた。

 チームの課題だった本格派右腕の獲得だ。ベイスターズから1位指名を受けた上茶谷大河(東洋大)は「1位で名前が呼ばれてほっとした。先発として1年通して活躍できる投手になりたい」と表情を崩した。

 京都学園高では無名の存在だったが、東洋大で飛躍。150キロの直球と多彩な変化球を抜群の制球力で投げ分けて打者を圧倒。今年の東都大学春季リーグで6勝し3連覇の立役者となった。リーグ記録の1試合20奪三振をマークし、最優秀投手、ベストナインなどタイトルを総なめにした。

 チームメートで競い合ってきた甲斐野がソフトバンク1位、梅津も中日2位で指名。上茶谷は「2人に置いて行かれないように必死だった」と振り返る。今季横浜スタジアムでチームメートとベイスターズ戦を観戦。「試合を見てこの球団で野球がしたいと思っていた。縁を感じます」

 1位指名の浜口、東と左腕投手が2年連続2桁勝利をマークしている。ラミレス監督は上茶谷を「10勝できる力がある。ピンチになっても動じない」と絶賛する。

 首脳陣の期待を背負った22歳は「指名がゴールじゃない」と2桁勝利を目標に掲げつつ、母校の大先輩の名前も挙げた。「将来は沢村栄治さんの(名を冠した)沢村賞を取りたい」

 かみちゃたに・たいが 投手。京都学園高-東洋大。181センチ、83キロ。右投げ右打ち。22歳。

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