北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさん=失踪当時(13)=の母早紀江さん(82)は26日、川崎市高津区の高津市民館で開かれている「めぐみちゃんと家族のメッセージ~写真展」を訪れた。
中学1年だっためぐみさんは1977年、新潟市内で下校中に拉致された。展示されている写真は父親の滋さん(85)が撮影したものが中心で、会場の約40点を見て回った早紀江さんは「考えられないような時間がたっている。(拉致被害者の)家族会の皆さんも、なぜ帰ってこないのかといらだちを募らせている」と悔しさをにじませた。
拉致問題は世界でようやく認知されるようになったが「北朝鮮はしたたかで、そう簡単には帰さないだろうが、日本にはもっと積極的に動いてもらい、解決してほしい」と訴えた。
拉致問題担当相を兼任する菅義偉官房長官とは8日、川崎市中原区であった「拉致被害者家族を支援するかわさき市民のつどい」で顔を合わせた。「菅さんは安倍晋三首相と長い時間一緒に仕事をしてきた。互いにすぐに理解できる関係だと思う。今までと違った形で事を進めてもらえればありがたい」と期待した。写真展は28日まで。