<レスリング>【2018年世界選手権・特集】出場選手の声…第7日

(2018年10月26日、ハンガリー・ブダペスト/取材=布施鋼治、樋口郁夫)


 ■男子グレコローマン60kg級・太田忍(ALSOK=優勝も期待されたが、2回戦敗退)「何してんだろ…。大きなことばかり言って、負けちゃって情けない。悔しくもない。情けないだけ。自分の力を出し切って負けたわけじゃないから。久々に何の収穫もない負け方だった。負けて何も悔しくないのは初めてかな。たいていの相手には勝てるだろう、という甘えた気持ちがあった。

 U-23代表チームを中心にした合宿が11月2日からあるので、あらためて悪いところをやろうと思う。でも何が悪かったか分からない。チャンピオンになると言われて、なれない選手はたくさんいる。ボクは世界チャンピオンになる器じゃなかった。今年でよかった。来年なら、こんなこと言っていられない。情けない。ボロクソに書いてください」


 ■男子グレコローマン67kg級・下山田培(警視庁=準々決勝でポーランドの選手にフォール負け)「チャンスをものにできなかった自分のミス。悔しいです。先にパッシブをもらったし、もっと自分から攻めたらよかったと思います。相手のテクニックの方が上で、しっかり決められるところを決められてしまった。

 今日はアップの時点から結構調子が良かったので、そのままの勢いで決勝まで勝ち上がっていきたかった。最後はちょっと気を抜いてしまったのかもしれない。8月のアジア大会で負けたことを乗り越えて、今日はいいレスリングができた」


 ■男子グレコローマン87kg級・角雅人(自衛隊=1回戦で昨年2位のドイツ選手に1-2の惜敗)「相手が世界2位であろうが、リオ3位であろうが、勝たなければならない。内容は悪くなく、今後につながるかもしれないが、求められているのは結果。勝っていないので0点です。

 最初に巻き投げを仕掛け、そこでポイントを取れず、グラウンドでリフトできても投げることができず、2度の得点チャンスを生かせなかったことが敗因。技を仕掛けていくことはできたが、極めをしっかりやらないと勝てない。全日本選手権で優勝し、来年のアジア選手権でひとつでも多く勝てるようにし、東京オリンピックにつなげたい」

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