新型コロナウイルス感染拡大により臨時休館中だった新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市片瀬海岸)が31日、営業を再開した。緊急事態宣言の解除を受け、感染防止策を徹底した上で90日ぶりの営業となった。常連客からは「この日を待ちに待っていた」と喜びの声が聞かれた。
午前9時の開館前から入り口には親子連れやカップルなど約200人が列を作った。スタッフはフェースシールドを着用し、入場者も赤外線サーモグラフィーカメラで一人一人、体温をチェック。館内には最大1500人とする入場制限もかけた。
感染拡大防止のため、イルカとの握手やカピバラへの餌やりなど、動物と接触するプログラムは一律に中止。内容を変え、時間を短縮して行われたアシカのパフォーマンスでは、アシカが手を振ってあいさつすると、会場から拍手が湧き起こった。
常連客という同市在住の女性(35)は長女(2)を連れ「休館中は娘も家でイルカショーごっこをしてずっと我慢していた。やっと普通の日常に戻る一歩を踏めた」と笑顔。家族4人で来館した横浜市港北区の男児(5)は「サメがかわいかった」と喜んでいた。