認知症 正しく理解 深江中3年が予防体操など学ぶ 南島原

 認知症や患者について正しく理解してもらおうと、南島原市地域包括支援センターは26日、「認知症サポーター養成講座」を同市深江町の市立深江中(湯治康信校長、203人)で開き、3年生63人が患者への接し方や認知症予防の体操を学んだ。
 センター職員が脳の仕組みや認知症の症状のほか、「急がせない、本人が嫌がることを言わない」と介護の心構えを説明した。生徒は左右の手を開閉させながら、胸元に当てたり前へ突き出したりして脳を活性化させる「拮抗(きっこう)体操」を練習した。
 認知症の夫(90)を約10年、在宅介護している女性(83)が講話。「気が休まる時間があまりなく、手探りの介護だが、娘夫婦らの協力が何よりの救い」と語った。職員や生徒らが患者への対応を演じる寸劇もあった。
 生徒を代表して藤下琴音さん(15)が「これから社会を担う私たちが高齢者のためにできることをたくさん学べてよかった」と感謝の言葉を述べた。

拮抗体操を練習する生徒ら=南島原市立深江中

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